「夫との会話が、もう何年もありません。貯金も少ないので、離婚にも踏み出せません」
50代の女性から、そんなお便りをいただきました。
離婚したいのか、会話がしたいのか
このお便りだけだと、正直なところ、どうしたいのかがよくわかりません。
ご主人との間で会話を取り戻して、また日常の中に楽しさを見つけたいのか。それとも、本気で離婚したいのか。そのあたりが明確でないと、なんともお答えのしようがないんです。
これは本当に、自分次第です。もし本気で離婚したいのなら、貯金がないというのは言い訳で、離婚したあとのことはどうにでもなります。でも、本当に離婚したいのかどうか、まずはちゃんと自分の中で見つめてみてください。
私には、夫との会話がもう何年もないことのほうに、実は悩んでいらっしゃるんじゃないかなと思えるんです。
同じ人といると、同じパターンを繰り返してしまう
同じ人といると、同じパターンを生み出しやすいものです。会話がないことに慣れてくると、それがずっと、この2人の関係のパターンになってしまう。
でも、そのパターンは、全然変えていくことができます。それも、自分発信で変えていくことができるんです。
会話がないから、会話がないままでいい――そう決めているのは、ほかでもないご自身です。もうちょっと会話をしたいな、こんな話を聞いてもらいたいなと思っているのなら、相手の機嫌のいいタイミングを待っても、なかなか見つからないかもしれません。だったら、自分がタイミングを決めて、話しかけてしまえばいいんです。
帰ってきたら「お帰り、今日ね」と、いきなり話しかけてもいいんです。「なんだこいつ、急に気持ち悪いな」と思われたって、いいじゃないですか。それを毎日、続けていく。
最初はお返事がなかったとしても、気持ち悪がられたとしても、毎日毎日、自分が明るく気持ちよく声をかけていったら、絶対に変わります。ご主人の態度も、100%変わってくるはずです。
ゼロ、つまり出発点は、やっぱり自分なんです。自分がどうしたいか。まずそこを、ちょっと明確にしてみてください。
私たちの心が、この世界を作っている
私たちの思考が、この現実を作っている——古い仏教の教典の中の、ある一節にそう書かれています。
私たちのこの心が、この世界を作っているんです。
じゃあ、どんな世界を作りたいのか。どうなりたいのか。その世界を作ろうと思ったとき、自分が目指す先をどうしたいか、何のためにそれをしたいのか、ここをちゃんと明確にすることが、めちゃくちゃ大事になってきます。
それを見つけて、自分の心をそこに寄り添わせていってみてください。自分が思ったことが、現実になっていきます。だから、自分が何を思うかが、とても大切なんです。
おわりに
日々の中で、もう一度、自分がどうしたいかを考え直してみてください。そして、その現実を自分の心がちゃんと引き寄せられるように、自分の心をしっかりと見ていきましょう。
離婚するのではなく、できれば、素敵な家庭を取り戻してもらえたらなと思います。
ひとりで抱えこまないで
仏教は、我慢や修行をすすめる教えではありません。ものの見方が少し変わると、同じ出来事でも、ずいぶん楽になります。がんばりすぎなくて、いいんです。
お悩みのご相談、コラム、書籍の試し読みは、LINEからそっとどうぞ。登録も利用も無料で、いつでもやめられます。
夫婦関係や、人との関わり方については、こちらの記事でも触れています。
この記事をお話しした人
竹下暁蓮(たけした ぎょうれん)
ヨガを続けながら仏門へ。病と、大切な人の喪失を経て、あなたの今に寄り添う僧侶。
約550年つづく浄土真宗のお寺・慈徳山 得藏寺が運営する、誰にでもひらかれた、やさしい仏教の入口「仏陀倶楽部」でお話ししています。





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
コラム一覧 → こちら