「会話もスキンシップもないまま、20年一緒にいたんです」
そんなご相談をいただきました。
他人じゃん、と言われて
夫婦なのに、会話もない。スキンシップもない。
「本当に一個も、会話がなかったのかな。本当に一個も、スキンシップがなかったのかな」と、暁蓮さんは静かに聞き返します。
同じ家に暮らしているだけで、ただの同居人のよう。それでも「今さら離婚する勇気もないし、どうしましょう」と、相談者は口にしました。
離婚する勇気もない。でも、このままでいいとも思えない。
そのあいだで、身動きが取れなくなっている方は、きっと少なくないはずです。
話し合うと、何かが動いてしまう
暁蓮さんの答えは、意外なほどまっすぐでした。
「今さらと言わずに、離婚なさったほうがいいと思いますよ」
お金がない、行く先がない——そう思う理由は、本当に言い訳ではないか。それが嫌なら、会話もスキンシップもなかった20年を、今から会話とスキンシップのある20年に変えていけばいい。そのために、まず話し合ってみたら、と。
けれど、それがなぜこんなに難しいのでしょうか。
「話し合うと、何かが動くから嫌なんです、みんな」
幸せな未来より、変わらない今を選んでしまう。なぜなら、変化を嫌うから。
思ってることなんか、絶対に伝わらない。「わかってくれるでしょう」と願うだけでは、わかってくれるはずもない。ちゃんと言葉に出さないと、解決策なんて見つかるはずがない——それは頭ではわかっていても、変化そのものが怖いから、私たちは動けずにいるのです。
現実をつくっているのは、自分の心
「結局、私たちは私たち自身なんですよ」
自分が何をしたいか。自分がどうしたいか。この心が、現実をつくっている。
誰かのせいでも、状況のせいでもなく、自分の心が今の現実を選んでいる——そう聞くと、少し厳しく感じるかもしれません。でも裏を返せば、これから先の現実も、自分の心しだいで変えていけるということです。
まずはご自身が、どうなりたいかをはっきりさせること。そのうえで、ご主人と話し合ってみること。
「今より悪くなることは、絶対にありませんから」
話し合う勇気だけ、出してみる
離婚する勇気も、まだ無理かもしれません。
でも、何の勇気もいらないわけではないはずです。せめて、話し合う勇気だけは出してみてください、と暁蓮さんは背中を押します。
会話もスキンシップもなかった20年は、変えられなかった過去ではありません。今日、言葉をかけてみることから、変わっていく20年に変えていける途中にいるだけです。
安心して、話してみましょう。頑張ってくださいね。
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ひとりで抱えこまないで
会話のない20年も、話し合う勇気が出ない今も、ひとりで抱えこまなくて大丈夫です。
がんばりすぎなくていい。そっと、話を聞いてもらうところから始めてみませんか。
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この記事をお話しした人
竹下暁蓮(たけした ぎょうれん)
ヨガを続けながら仏門へ。病と、大切な人の喪失を経て、あなたの今に寄り添う僧侶。
約550年つづく浄土真宗のお寺・慈徳山 得藏寺が運営する、誰にでもひらかれた、やさしい仏教の入口「仏陀倶楽部」でお話ししています。





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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