誰であっても僧侶になれる得度への道をご用意しています。

誰からも「いい人」と言われるのがつらい人へ ― その苦しさは、ちゃんと生きてきた証です

「誰からもいい人だと言われてきた。もう、それが限界だと感じている。すべて放り出してしまいたい」

そんなご相談をいただきました。

まわりからの評判は悪くない。むしろ「いい人だね」と言われ続けてきた。なのに、心のどこかがずっと疲れている。頑張っているのに、報われている気がしない。そんな苦しさを抱えている方は、実はとても多いのではないでしょうか。

取り繕ってきたのかもしれない、そう思う夜

「取り繕ってきたのかな。いい人でいなきゃいけないな、って。自分をいい人として作り上げて、演じ続けて、生きていたのかな。だから、しんどくなっちゃったのかな」

そう振り返る夜があるかもしれません。

いい人を「演じて」いるつもりはなくても、気づけば周りの期待に合わせて、本音を飲み込む癖がついている。それが積み重なると、自分でも気づかないうちに苦しくなっていきます。

いい人でい続けることは、実はとても難しい

ここで、少し視点を変えてみます。

たとえば「いいお坊さんになる」ことは、実はそれほど難しくありません。その場だけ、それっぽく振る舞えばいいからです。仏教のことをたくさん知って、丁寧に寄り添うふりをして、ご遺族に接する。そのときだけ「いいお坊さん」を演じることは、案外簡単にできてしまいます。

でも、「いい人」であり続けることは、まったく別の話です。お坊さんの時だけではなく、家でも、外でも、寝ても起きても、ずっとずっと、いい人でい続けなければいけない。それは、ものすごく難しいことなのです。

誰からも「いい人だね」と言われている ― それは、その難しいことを、ずっと成し遂げてきたということ。しんどくなって当然なくらい、大変なことをやり遂げてきたのです。決して、あなたが弱いからではありません。

誰からも好かれることはできない ― 622の法則

もうひとつ、知っておいてほしいことがあります。

どんなに良いことをしていても、悪く言う人は悪く言います。逆に、どんなに悪いことをしていたとしても、「あの人はいい人だ」と言う人もいます。

おおむね、6割の人は「どっちでもいい」と思っています。好きでもないし、嫌いでもない。残りの2割は「めっちゃ好き」で、さらに残りの2割は「めっちゃ嫌い」。良いことをしようと、そうでなかろうと、この割合はあまり変わらない ― そんな話があります。

つまり、どれだけ頑張っても、全員から好かれることはできません。批判してくる人は、どこまで行ってもいます。だからこそ、「全員にいい人でいよう」とする必要はないのです。

大切な人を大切にする、それだけで十分

利用してやろう、うまく取り入ろう ― そんな気持ちで近づいてくる人にまで、いい人でいる必要はありません。

ご自身が大切だと思う方を、大切になさってください。ご自身が寄り添いたいと思う方に、寄り添ってください。それだけで、もう十分ではないでしょうか。

だから、誰からもいい人だと今言われているのなら、そのままでいいのだと思います。無理に全部を投げ出さなくても大丈夫。どうしても苦しいときは、少し力を抜いてみてもいい。それでもきっと、また「いい人でいたい」と思える自分に戻れるはずです。

ぜひぜひ、いい人でいてください。


いい人であり続けることは、簡単なことではありません。それは、自分の内側にある「大切な人を大切にしたい」という気持ちに、ずっと執着せず素直に従ってきた結果でもあります。もし今、その執着を少し手放して楽になりたいと感じているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。

執着を手放す3つの方法

そして、誰かの評価に振り回されそうになったときは、他人の物差しではなく、自分自身の物差しに立ち返ること。仏教には「自灯明」という言葉があります。

自灯明とセルフメディケーション

ひとりで抱えこまないで

「いい人でいなきゃ」と、ずっとひとりで頑張ってきたのかもしれません。しんどいときは、抱えこまずに、そっと話してみませんか。

公式LINEでは、あなたのお話をお聞きしています。登録も利用も無料です。いつでもやめられますので、気が向いたときにどうぞ。

公式LINEに登録する
仏陀倶楽部について詳しく見る

この記事をお話しした人

竹下暁蓮(たけした ぎょうれん)
ヨガを続けながら仏門へ。病と、大切な人の喪失を経て、あなたの今に寄り添う僧侶。

約550年つづく浄土真宗のお寺・慈徳山 得藏寺が運営する、誰にでもひらかれた、やさしい仏教の入口「仏陀倶楽部」でお話ししています。

生きている人に関わる僧侶へ——竹下暁蓮さんが、僧侶という生き方を選ぶまで

仏陀倶楽部では、 日々の迷いや立ち止まりを、
一人で抱えずに言葉にする場があります。

※登録者2,000名超 / いつでも解除可

監修者 「愛葉 宣明」

僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。

信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」

愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
コラム一覧 → こちら