「親の介護で、優しくなれない自分が嫌いです」
そんなお悩みをいただきました。
親の介護は本当に大変です。自分の仕事もあって、家族の世話もあって、そのうえ、自分を育ててくれたお父さん・お母さんを介護する。「優しくして当たり前」「優しくしなきゃ」——そんな思いに、私たちは縛られてしまいます。
優しくできないのは、あなたが冷たいからではない
優しくできないのは、あなたが冷たいからではありません。やっぱり、疲れているからなんです。
やることが多すぎて、タスクが多すぎて。その中で優しくしようとしても、余裕がなければ、ゆとりがなければ、難しいですよね。
だったら、頼っていい
だったら、頼っていいんです。誰かに頼っていい。少し離れてもいい。
「あれもしなきゃ、これもしなきゃ、全部やってあげなきゃ」と思うから、しんどくなる。
- 今日はちょっとしんどいな、という日は、ケアマネさんにすべてお願いしよう
- お子さんに手伝ってもらう
- ご主人やパートナーに手伝ってもらう
全然、ありなんです。全部を自分でやろうとするから、疲れすぎて、つい冷たく当たってしまうんですよね。
赤ちゃんだった頃、母は抱きしめてくれた
ふと、思い出してみてください。自分が赤ちゃんだったとき——記憶にはないかもしれないけれど——どんなに泣いても、お母さんは抱きしめてくれた。おむつが濡れて気持ち悪いと泣けば、替えてくれた。
だから今、私たちはここにいる。そのことに、思いをはせてみる。
でも、それも疲れているとできません。だから、しっかり頼っていいんです。
自分を責めないで
自分を責めるのではなく、「私も疲れているんだな」と気づいてあげてください。
お母さんが寝ている間に、一緒にお昼寝をしようか。いいんですよ、ご飯ができなくたって。仕事に行けなくたって、大丈夫。あなたは、優しいんだから。
近すぎる場所から少し離れて、過去に思いをはせて、慈悲の心をもう一度思い起こす。そのうえで、介護しているお父さん・お母さん、おじいちゃん・おばあちゃんに、慈悲の心を持って接してみてください。
大丈夫です。あなたなら、できます。
ひとりで抱えこまないで
仏教は、我慢や修行をすすめる教えではありません。ものの見方が少し変わると、同じ出来事でも、ずいぶん楽になります。がんばりすぎなくて、いいんです。
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この記事をお話しした人
竹下暁蓮(たけした ぎょうれん)
ヨガを続けながら仏門へ。病と、大切な人の喪失を経て、あなたの今に寄り添う僧侶。
約550年つづく浄土真宗のお寺・慈徳山 得藏寺が運営する、誰にでもひらかれた、やさしい仏教の入口「仏陀倶楽部」でお話ししています。





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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