昨日の続きです。
②の、子供が好きなことをやる邪魔をしない、というのもとても大切です。
好きなことをやれるってのは、それだけで十分幸せなことですし、好きなこに突き進むことで、子供は人生を切り開いていきます。好きなことをやれない人生なんて無価値に等しい。”大人になったら”とか、”将来”とか、都合の良い言葉を大人は使い過ぎです。「いま楽しい」の連続で人生は作り上げていくのです。子供がいま好きなことを存分にやる人生を体験させてあげるのです。
それを親のコンプレックスを押し付けたり、それじゃ食べていけないと反対したり、自分の人生の後悔を投影したり、良い進学をさせるために嫌いな塾に通わせたり、親は子供を自分の持ち物のように扱うケースが多々見受けれられます。
その先に、子供の幸せはありません。好きなことを我慢させられた子供は、大人になっても好きなことを我慢する癖があります。それは、とても可哀想なこと。幸せから遠のいています。
親の顔色を伺った発言ではなく、子供が素直に、何に興味を持ち、どんなことを好きになっていくか、何が得意なのか、それをよく観察し、敏感に察知し、チャレンジさせてあげてください。
すぐに飽きたとしても、すれは大切なプロセス。根気強く、次の好きなことに挑戦させてあげてください。そのうち、子供自身も、自分は、こんなことが好きだし、得意なんだということを気づいていけるはずです。
親の努力は、子供に色々経験させてあげて、好きを察知して、それをサポートしてあげることに費やすべきです。親の恐怖から来た行動を無理やりおしつけて、親も子も大変といった、地獄絵図のような努力は一切してはいけません。子供が幸せになることからは、全く外れた努力の方向性です。
③の社会に出るための準備はとても大切です。①②がしっかりできていたら、③もスムーズだと思いますが、1つ大切なことは、原則「子は親の背中以上にはならない」ということです。
親が実践していることは、子は何を言わずともやれるようになります。親が挨拶もしないは片付けもしないのに、子供にだけやれというのも酷な話です。部下への教育も同じです。率先垂範、背中で語るのが、教育の基本になります。
そして、私が一番、社会への準備として大切だと思うのが、コミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力とは、ただ話すだけの能力ではなく、相手の話を聞く能力、相手の気持ちを察する能力、相手の意見や気持ちを尊重する能力、自分の考えを明確に伝える能力、ユーモア力、場の雰囲気を大切にする能力などの複合能力です。
何かしらのスキルがあってもコミュニケーション能力がないと世の中を渡り歩いていけません。その逆はいけますけど(笑)
それに思うんです。人の幸せって、他者との関係性の中から産まれるんです。大金持ちになって、無人島でロボットに美味しいご飯を作ってもらいながら一人で暮らしていても、何一つ幸せは感じないでしょう。
それならば、鶏貴族で仲良しの仲間とワイワイやってる方がよっぽど幸せ。人間は、他人と心を通わせることによって、幸せを感じるようにできているのです。逆に不幸せの9割は他人との関係性がうまくいかないことから起こります。
そのためにはコミュニケーション能力は必須です。習い事で習う訳ではないので、日々の家族の会話をたくさんとったり、家族外のコミュニケーションの場を増やしたり、たくさん本を読んだり、テレビを見たり、経験値として学んでいくしかありません。
英語が出来ようが、いい大学を出ようが、この能力がないと人生、ずっと苦労し続けます。
④の”この世が楽しいところであることを教える”、というのはおまけです。
親が人生を楽しんでいたら、子供は人生に希望を持てます。そう簡単に人生を投げ出したりしないでしょう。
逆に親が、人生はしんどい、苦労ばかり、楽しいことなんてほとんどないって姿を見せていたら、子供は人生を簡単に投げ出せてしまうかもしれません。自分の人生を価値があるものとは思いづらいでしょう。
子が幸せになるためには、まず親が幸せな姿を見せるのです。それはお金の量でも、成功でもない、心の持ち方一つだけなのです。
基本的に、育てられるという経験は、みんな1回限りの経験しかありません。だから、良くも悪くも、自分の子供にもその経験をベースにした子育てをしがちです。自分が負のバトンをもらったら、絶対にそのバトンは子供に渡さないように努力が必要です。
反面教師にしたつもりでも、はたから見たら、自分の親と大した変りのない子育てをしている人も多いです。生物的には仕方ないのですが、それをしっかり自覚して、より素晴らしいバトンを子供に渡さないといけません。それが子供の幸せ、子孫の幸せ、地球の幸せにつながるのです。
みんな頑張っているんで、その方向性だけ少し変えたら、もっと良い世の中になります!!