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布施行(ふせぎょう)とは

目次

布施行とは「欲を捨てる行い=財施・法施・無畏施」

お釈迦さまは仰ってます。

「人のためになる行ないが自分の喜びとなるような生き方をすることが、*誓願(せいがん)に生きる(幸せに到る道)こと」

*誓願:「誓いを立てて事の成就を願うこと(願掛け)」「仏や菩薩が一切衆生を救おうとして立て、必ず成し遂げようと定めた誓い」

お布施とは文字の通り、「布を施(ほどこ)す」行為が元となっています。

古代インドでは布が非常に高価であり、仏教徒たちは貴重な布を施すことによって「欲をはなす」「欲からはなれる」「見返りを求めない」修行を行なっていました。

お釈迦さまは、「人間の苦しみは何処から来るのか、それは欲にある」と仰っています。

欲に執着し過ぎるあまりに、かえって苦しみのもとをつくっているのであるから、欲をはなす行いを授けられたのです。

布施行は「三施 (さんせ)」といい以下に分けられ、仏教徒としてご自身のできる布施行を行なって頂くことが大事になります。

  1. 財施(ざいせ):お金や物を寄付すること
  2. 法施(ほうせ):正しい教えを説き示すこと
  3. 無畏施(むいせ):人々の恐れを取り除いてあげること

財施(ざいせ)

財施は「お金、食べ物など形あるもの」を寄進するものです。

お布施のことを「喜捨」とも言いますので、財でいえば喜んで捨てられる金額が「財施」です。

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法施(ほうせ)

法施とは、仏教の教えや、自身の経験から学んだ教えを人々に伝える行為です。

仏教徒としての学びを、あなたから周りの方へお伝えする。

あなたの教えを必要としている方へ、メッセージを届ける。

この行為こそが法施です。

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無畏施(むいせ)

無畏施とは、無財の七施(むざいのしちせ)とも言われております。

無財の七施(無畏施)とは布施行の一つで、財産がなくても、人に悦びを与える(布施)ことはできるという七つの行いです。

1,眼施(げんせ)

優しく温かいまなざしで周囲の人々の心を明るくするように努めること

2,和顔悦色施(わげんえっしょくせ)

優しい笑顔で人に接すること

3,言辞施(ごんじせ)

優しい言葉をかけるように努めること

4,身施(しんせ)

肉体を使って人のため社会のために無料奉仕すること

5,心施(しんせ)

心から感謝の言葉を述べるようにすること

6,床座施(しょうざせ)

場所や席を譲り合う親切のこと

7,房舎施(ぼうしゃせ)

求める人や尋ねて来る人があれば一宿一飯の施しを与えその労をねぎらう親切のこと

以上七つです。

普段の生活にて、この無財の七施を行っていけば自身と他者の心の安らぎを生み出せるのではないでしょうか。

またこれらの行いこそが日々の「徳を積む」ことではないでしょうか。


この記事を書いた人

仏陀倶楽部 僧侶 中村信次郎

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