「いろは歌」は、かな47文字を重複せずに全て1回ずつ使っている有名な歌です。
このいろは歌は仏教的で、無常観を詠んだものとなっているそうなのです。
一説には、お釈迦様の入滅前後を描いた「諸行無常、是生滅法、生滅滅己、寂滅為楽」の意を汲んで作られたとも言われています。
「いろはにほへと ちりぬるを(色は匂へど 散りぬるを)」
→花は咲いて香っても美しくとも、いずれは散ってしまう。
諸行無常(諸行無常):全てもものは移り変わり生まれては消えて行く。永遠に変わるものはない。
「わかよたれそ つねならむ(我が世誰ぞ 常ならん)」
→いつまでも同じ姿で行き続けることはできない。
是生滅法(ぜしょうめっぽう):不変なものは何一つ無いこと。
「うゐのおくやま けふこえて(有為の奥山 今日越えて)」
→辛く、厳しく、険しい人生という山を今日も乗り越えて。
生滅滅己(しょうめつめつい):生と死が滅して、現世を超えること。
「あさきゆめみし ゑひもせす(浅き夢見じ 酔ひもせず)」
→儚い夢を見ることも、世界に酔うこともない安らかな心境である。
寂滅為楽(じゃくめついらく):迷いを絶ち切り、心安らかな悟りの境地を得ることは楽しいということ。
小学校の頃からなんとなく知っていた「いろは歌」
仏教は昔からずっと近くにいるのかも知れませんね。