人生の主人公は自分(と家族)
仏教というと「幸せや安らぎの境地」に至る方法として、他人に奉仕することを提案している面が強調されることが少なくありません。
もちろん人間には、人に喜ばれれば自分もうれしくなるという性質がありますから、人のためにできることをするのも、今を充実させるためには大切なことです。
1979年にノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサは、「世界平和のために、 私たちは何をしたらいいでしょう?」と質問され、「家に帰って家族を愛しなさい」と答えたという話は有名です。
つまりマザー・テレサは、人類のことを考える前に、まず自分と家族を幸せにしようと言っているのです。
これは今、目の前の人を幸せにする家族という最小単位のコミュニティーを軸にすべて当てはまるものだと思います。
人は自分が満たされていないときに、ほかの人の幸せを心から願うことは難しい。 義務感でまわりに何かしようとしても、自分の心に不満やしんどさが積み重なるば かりでしょう。
また、以前のボクのように「自分を飾るモノ」や「大きく見せようとする言動」などで見栄を張りがちです。これでは、今をよりよく生きるのは難しくなります。
まずは、徹底的に自分と家族の幸せを追い求めることです。 自分や家族だけの幸せを真っ先に考えるのは、決して「利己的」ではありません。
人生の主人公は自分(と家族)です。
あなたが存在するということは、必ず誰かがいて生まれたということです。 大きくなるまでに、誰とも関わらずに育つ人もいないでしょう。 家族は、最小単位の社会なのです。
会社や社会に幸せにしてもらうのではなく、まずは自分で自分と家族を満たしてあげる。
自分や家族が笑顔になれること、好きなことをやる時間を増やす。
そこから、他人と比べる必要のない、自分なりの幸せが始まるのではないでしょうか。