「ほんとうに大切なもの」に正解はありません。
人によって、大切にしたいものは異なっていいのです。
ただ、自分にとっての優先順位が見えてこないうちは、よけいなものに執着してしまうかもしれません。
「三毒=貪瞋痴(とんじんち)」とは
仏教では、人を苦しめ惑わせる心のことを煩悩と呼びます。
一人一人に108あると言われ、中でも幸せになるのを妨げる、深刻なものを「三毒」と呼んでいます。
「三毒」は「貪瞋痴(とんじんち)」と言われ、「貪」は強欲、「瞋」は怒り、そして「痴」が怨みです。
そしてこれらに執着することが、幸せを遠ざけてしまうのです。
ボクがこれまで、数多くの人の相談にのってきた結果、人の悩みは「お金」「愛」「他人の評価」に集約されることに気づきました。
また、一人一人の問題は異なるように見えて、先の三つに「怒り」「嫉妬」「見栄」がからんだものばかりです。
これは、仏教が教える三毒に見事に当てはまります。
とん ・貪=強欲(お金、愛)
じん ・瞋=怒り
ち ・痴=怨み(他人の評価、見栄、嫉妬)
次からそれぞれについて、どんな執着なのか詳しく説明していきます。
誰もが、これらのうちの何かしらに執着しているはずです。
それに気づいたら、執着とどう付き合うか、ボクと一緒に考えていきましょう。
執着しているものが、あなたにとってほんとうに大切なものかどうか。
そこが、執着をどう扱うか見極めるポイントです。
ほんとうに大切なものではないとわかったら減らすようにすればいいのです。
そうすることで、一つ、心から大事にしたいものに近づくことができるのではないでしょうか。
手放す喜びを実感ことができたら、それだけで幸せを感じることができるでしょう。