愛は、仏教では愛着の意味合いで使われることが多く、煩悩の一つとされます。
そして、仏教の愛にはつぎの5つがあります。
- 自己・血族・親族に対する「愛」
- 他者に対する「親愛」
- 特定の個人に対する「欲愛(恋愛)」
- 性的な「愛欲」
- 病的・盲目的な執着の「渇愛」
「愛」は「ものをむさぼり、それに執着する」や、「欲望の満足を求める心情」を意味する言葉になります。
心の執着を離れることを一大目標にしている仏教にとって、「愛」はまさに煩悩の一つであり、「離れるべきもの」なのです。
キリスト教は「愛」の宗教といわれますが、仏教においてキリスト教の「愛」に対するものは、「慈悲」という言葉になります。
愛の裏側には「憎しみ」があります。
愛が深くなればなるほど憎しみが増しますが、慈悲においては他に対して与えるだけの「無償の愛」になります。
「無償の愛」とは見返りを期待しないという慈悲の心です。