得度をした人は、年齢、性別、職業などほんとうにさまざまです。
先にも話したお笑い芸人のアントキの猪木さんのほか、親鸞の教えを仕事に生かし て、事業を拡大している経営者もいますし、人生経験豊かな女性もいます。
得度をしてお坊さんになってみただけの人もいれば、メディアを使って幅広く人々の相談に乗ろうとしている人もいます。
親鸞が、どんな立場の人でも仏教の教えが役に立つと考えたように、うちでも、お坊さんになるために条件はありません。
仏教に興味があり「おもしろそう!」と思うのであれば、ほんとうに誰でもお坊さんになれる資格はあるのです。
昔は、性別を問わず、階級も関係なく、誰でもお坊さんになれるわけではありませんでした。
でもボクたちは、人種や性的指向などのカテゴリーには一切こだわらず、誰でも仏教の教えに触れて、心を落ち着かせて幸せになってもらいたいと考えています。
髪型がロン毛のポニーテールでも、ドレッドヘアでも、そして髪の色が紫でも金髪でもお坊さんになれます。
LGBTQ(セクシュアルマイノリティー)でも問題ありません。
また、得度をしたからといって、お坊さんを職業にしなくてもかまいません。
もちろん、お経を覚え、僧侶としての経験を積むこともすばらしいと思います。
極端な話、お坊さんになってから改宗して、別の宗派の僧侶となってもいいのです
その場合は、その宗派の手続きにしたがって学べばいい。
ボクは、特定の進路を勧めることはありませんし、何かを強制することはありません。
また「仏教について学びたいけれど、いきなり得度はちょっと……」と考える方のためには、仏教に触れるきっかけとして「仏陀倶楽部」の会員になるという選択肢もあります。
「仏陀倶楽部」は、仏縁に出会えたという共通点を持つ仲間をつくることを目的とし ています。
人の心はどうしても、惑い、さまようものです。 そんなときに、心のよりどころとなる考え方を共にする仲間がいるのは、とても心強く感じるはずです。
また「仏陀倶楽部」では、気負わずに社会貢献をする場としての機能も提供したい と考えています。
最近では震災などの天災に遭われた方に、みんなで寄付をするという案も出ていま す。
一人でできることは限られていますが、人数が集まれば大きなことができるようになる。これは寄付に限りません。
何かの形で世の中に貢献しようとするとき、志をともにする仲間から生まれるパワーは掛け算で大きくなるはずです。