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「法施の心」――暑さの中でできる、身近な気づかい

「法施の心」――暑さの中でできる、身近な気づかい

書いた人:釋 孝運

厳しい暑さの中で行われる納骨儀式では、読経をする僧侶だけでなく、参列する家族にも大きな負担がかかります。水分を用意し、涼しい休憩場所を整えることも、大切な支えのひとつです。本レポートでは、そうした身近な気づかいを「無財の法施」と重ねながら、人に喜ばれる行いと、その先に生まれる心の和みについて考えます。

暑さの中での納骨儀式

今年の夏は、近年になく異常な暑さが続いています。熱中症で亡くなる方も、例年より多く感じられます。先日のこと、納骨儀式のためにお坊さんが来られました。やはり交わす言葉も、世界的な異常気象にまつわる話でした。

暑い中、お墓の前でお経をあげる大変さを、私も同席してお手伝いしながら感じました。

これもまた「無財の法施」と思い、暑さと戦いながら、ご家族様にも熱中症に気をつけていただくため、水分の提供を欠かすことができません。休憩室では冷房を効かせ、暑さをしのいでもらいます。

夏場のこういった儀式や行事には、欠かすことのできない行いです。人情としては当たり前のことかもしれません。しかし、すべての人がこのような気持ちを持って接することができているのか、と問いかける気持ちにもなります。

財物だけではない「施し」

財物を提供するだけが施しではありません。ここでいう「無財の法施」についても心得れば、人に感謝されるような行いこそ、「徳」につながる大切な施しではないだろうかと私は思います。

このことを熟知していることが、僧侶としての基本的な心構えのひとつではないでしょうか。また、人としての行いに自信を持つことができれば、心にもゆとりが生まれると思います。

法施 = 感謝 = 喜び = 心の和み = 幸せ。それぞれが結びついてくるのではないかと思います。

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。

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監修者 「愛葉 宣明」

僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。

信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」

愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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