私は、この本に出会うまで、頑張るものが人生だと思って生きてきました。
誰かのために頑張る。何かのために頑張る。嫌われないように振る舞う。努力する。”努力が足りないからうまくいかない”。そう思い、早半世紀。人生あっという間です。
1人暮らしが始まった学生の時も、なりたかった看護師になった後も、勉強したかったものを学んでも、そのときは楽しいけど、人間関係に悩む。いつも責められることが起こる。仕事も頑張る。お金を切り詰めて貯める…。何に対しても全力で頑張ってきたので、気がすり減っても、頑張りが足りないと思って信じていました。
ある時、頭の中が真っ黒になり、前にすすめなくなりました。身体の不調があれば、嫌なことがあれば、私はきっと罰を与えられているのだろう。私が前世でよからぬことをしてきたからだ。そうやってやり過ごしてきました。
そして、40半ば過ぎてからセルフカウンセリングを学び、自分に戻る作業をしていました。昔よりずっと生きやすくなったんですが、まだ未来に向かって、自分の人生を生きぬきたい。私にはそんな欲がまだあります。今まで読んだ自己啓発本には、”ネガティヴをポジティブに変換”。”受け取り方を変える”。同じようなことが書かれていましたが、私にはとても難しくて、気づけど出来ない日々ばかりが過ぎていくこともありました。
心の仕組みの勉強をして、自分のせいにしかできないことに気がつき、自分の性格をあきらめて、前には少しずつ進んでいますが、自分を褒めたり自分をねぎらうことを、してこなかったなと本を読んで思いました。悩んでも解決できない、どうにもならないことに悩み、悩みを捨て置くことをしないで、もがいていたように思います。なんでも頑張りなさい。悪者になっても耐えなさい。今おもうと、忠実に守っていた親からの言葉で、忠実に守っていたのだと思います。悩むのも全力。嫌なのに頑張る。頑張り方が違っていたのだなぁと思います。
だから“あなたはもっと報われていい”涙が出ました。悩みって、そのことにその時真剣に考えているんですが、黒い墨のようにずっとぼかされて、淡墨のようにあるのだなぁと、向き合う度に気づきます。
私は幸せになるために存在します。人に優しくできることは私の宝物です。人から嫌なことをされたり、嫌な思いをしたことをなかったことにするのではなく、そっと嫌だったなと伝える。そして、マイナスな言葉を聞いても、周りに癒しや笑顔でかわせるような人になれるよう、今世精進したいと思います。