誰であっても僧侶になれる「得度」への道をご用意しております

第十九回「お坊さんになれば、自分もまわりも救うことができる」

第十九回「お坊さんになれば、自分もまわりも救うことができる」

得度をして得られるものとは何でしょうか。ここでは3つご紹介したいと思います。まず1つ目は、今をよりよく、充実して生きるためのヒントをたくさん得ることができるということです。

親鸞の教えに親しむのはもちろん、得度をすればあなたは「お坊さん」ですから、「こんなときはどうしたらいい?」と、まわりから相談される機会が増えるはずです。そうすればあなたも「お坊さん」という立場から、頼りにしてくれた相手の期待に応えようと、改めて親鸞の教えを見直すことも増えるでしょう。

そこで、さらに理解を深めながら、日々の暮らしに役立てることができるはずです。また、親鸞の教えの根幹は「他力本願」であり念仏を唱えることです。つまり、よけいな儀礼がないために、自分のできること、やるべきことに集中できます。そして、できることに力を注ぐことで、さらに人生が充実していくでしょう。

続く2つ目は、「お坊さん」として一生続くキャリアです。一度、お坊さんになったら、よほどのことがない限り、そのままお坊さんでいることができます。たとえ家庭環境や仕事などが変化したとしても「お坊さんである」ことは揺らぎません。あなたの心の芯となり支えとなっていくでしょう。

また、お坊さんには定年がありません。本人が望むなら、何歳まででも僧侶としての活動を続けることができます。特に男性は、定年退職したあと「○○会社の部長」や「△△物産の取締役」などの肩書きがなくなると、自分のアイデンティティーをなくし生きる気力を失うことがあります。そんなときに、社会と関わり人に頼りにされる「お坊さん」というステイタスがあれば、第二の人生も生きる張り合いが生まれるでしょう。

最後の3つ目は、自分だけでなくまわりも幸せにできることです。私はこれが、得度をして得られる最も大きな幸福ではないかと考えています。あなたが「得度をした」という話を友人との集まりでしたとしましょう。まわりは驚き、あなたは「えっ、得度ってなに?」「なんで、お坊さんなの?」「なんかいいことあるの?」と質問攻めにあうはずです。

得度の話を聞いた友人たちは、これまでは仏教について「なんとなく知っている」程度だったのが、興味が湧いてきます。たとえ10分しか話題が続かなかったとしても、その場にいた人の記憶のどこかに「仏教」が刻み込まれるでしょう。

もしかしたら、しばらくは思い出さないかもしれません。でも、何か困ったことがあったりなかなか悩みが解決しなかったりしたとき、ふとあなたと仏教が頭に浮かぶこともあるでしょう。

「そういえば、お坊さんになって幸せそうだったな」と思えば、インターネットで検索したり本を読んだりして仏教の教えに触れ、心が軽くなるかもしれないのです。こうしてあなたがお坊さんになることで、直接、相談に乗るだけでなく、間接的にもまわりの役に立つことができるでしょう。

また、人に幸福感をもたらす「ハッピーホルモン」と呼ばれるオキシトシンは、家族や動物と触れ合うだけでなく、他者を応援したりポジティブなリアクションをすることで分泌されると言われています。つまり、あなたが他人の問題解決のために動くことは、まわりの人のためになるだけでなく、あなた自身をさらに幸せに導いてくれるのです。

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