私はギブ&テイクという言葉が好きではありません。
ビジネス上においては、これだけのサービスを提供する代わりに、これだけの対価を得るというのは当たり前の関係です。
契約に従って、それぞれが義務を履行する必要があるので、ある意味ギブ&テイクの関係です。
これについて、あまり違和感を感じることはありません。
しかし、人間関係、特に家族や恋人・親しい友人等近しい関係においては、ギブ&テイクを意識し過ぎた関係は健全ではないと思うのです。
「自分はこれだけしてあげているのに、相手は〇〇をしてくれない」という意識を一旦持ってしまうと、常に相手の言葉・行動を気にして、イライラした状態が続くことになります。
「何で自分だけ…」という被害者意識を持ったり、「だったら自分も〇〇してあげない」というような考えを持ってしまうのは、とても不幸なことだと思います。
愛葉代表のご著書「人生を変えるのに修業はいらない」の中で、正にこのことに触れられている章があり、とても共感しました。
「愛はギブ&ギブである」「見返りを求めないのが本当の愛である」というのは、仏教の教えにも通ずる重要な考え方であることを理解しました。
私は現在、1桁年齢の子ども4人の子育ての真っ最中です。
妻が出張が多い仕事なので、私が仕事の休みを取って、ワンオペで家事をしたり、4人の世話や連れ歩いたりする場面がとても多くなっています
。体力的・精神的にかなりしんどい時もありますが、特に最近はとても楽しく子育てに向かえていると思います。
それは、「子育てに見返りを求めない」「子育ては徹底的にギブ・ギブ・ギブである」という覚悟を決められているからだと分析しています。
もちろん、実際には妻や子どもたちからもたくさんの愛をもらっていますし、彼らの存在そのもののおかげで私が幸せなのですから、十分に見返りはもらっている訳です。
そういう意味では、「ギブ・ギブ・ギフ」だなどと考えていること自体、とても不遜なことなのかもしれません。