「墓じまいをしたら、ご先祖に申し訳ない気がします」
60代の男性の方から、こんなお便りをいただきました。
遠方のお墓を守れず、墓じまいを決めました。けれど、ご先祖様に申し訳なくて、眠れない日が続いています。
墓じまいをされる方が、増えていますね。田舎に住んでいて、お仕事で遠方に出て、田舎に帰ることもなくなった。娘さんばかりで、結婚すると跡を継ぐ人、墓守がいなくなる。そういったお話を、本当によく聞きます。
守れずにほったらかしにするなら、墓じまいのほうがご先祖様のため
守れなくて、ほったらかしにしておくくらいなら、墓じまいをなさったほうが、ご先祖様のためになります。
なぜなら、草ぼうぼうのところに、あなたは住んでいたいですか。いやですよね。
墓じまいは、しまってそのままにすることではない
墓じまいというのは、しまってそのままにすることではありません。永代供養のお墓に納められたり、樹木葬に移されたり、何らかの形で、またお骨を移しますよね。
ですから、そこでちゃんとご供養をなさることになるのです。申し訳ないと思う必要は、まったくありません。
しっかり考えた結果なら、ご先祖様もありがたがっている
ご自分でしっかり考えて、ご先祖様のことを思ってなさった行為の結果が、そこなのです。申し訳ないどころか、むしろご先祖様は、ありがたがっておられると思いますよ。
ご供養とは、残された私たちが元気で過ごすこと
ご供養について、勘違いなさっている方が多いのですが、「おじいちゃんはこのおまんじゅうが好きだったな」「おばあちゃんはこのお花が好きだったな」とお供えすることだけが、ご供養ではありません。
残された私たちが元気で過ごしていること。これが何よりのご供養になります。
「お先祖さんがずっと守ってきたお墓なのに、私の代でやめてしまうのは申し訳ない」という考え方ではなくて、永代供養をしてくださるところに、ちゃんとお骨を納められた。そして、あなたの心がスッキリして、元気でいてくださる。それが何よりのご供養です。どうぞ心配なさらず、しっかり夜、眠ってください。
ひとりで抱えこまないで
お墓のことは、家の歴史や家族の思いが重なるぶん、決めるのにも気力がいりますよね。うまくいかない日があっても大丈夫。ひとりで抱えこまず、そっと話してみませんか。登録も利用も無料で、いつでもやめられます。
この記事をお話しした人
竹下暁蓮(たけした ぎょうれん)
ヨガを続けながら仏門へ。病と、大切な人の喪失を経て、あなたの今に寄り添う僧侶。
約550年つづく浄土真宗のお寺・慈徳山 得藏寺が運営する、誰にでもひらかれた、やさしい仏教の入口「仏陀倶楽部」でお話ししています。
















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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