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仏教の教えで人生が変わる!生きづらさを解消する智慧を解説

なんとなく生きづらい」「人間関係がうまくいかない」「将来が不安で仕方ない

こんな悩みを抱えていませんか?

実は、現代人が抱える悩みの多くは、2500年前にお釈迦様が説いた仏教の教えで解決できます

本記事では、今日から使える「生き方のヒント」として、仏教の智慧を紹介します。

あわせて人間関係のストレスを減らす方法や心を軽くする名言、簡単にできる実践法まで解説します。

あなたの人生を変えるきっかけとなれば幸いです。

仏教の教えを説いた人「お釈迦様(ブッダ)」とは?

出典:写真AC

仏教の教えを説いたのは、約2500年前に実在したゴータマ・シッダールタという人物です。

現在のネパールにあった小国の王子として生まれ、何不自由ない生活を送っていました。

あるとき城の外で「老人・病人・死人」の姿を見て「どうすれば苦しみから解放されるのか」を求めて、29歳で出家します。

しかし、6年もの間、答えを見つけられませんでした。

苦行が間違いだと感じ、菩提樹の下で瞑想に入った末、35歳で悟りを開いたのです。

お釈迦様はブッダとなった後、80歳で亡くなるまで、インド各地を巡りながら多くの人々に教えを説き続けました。

彼が説いた「苦しみの原因」と「苦しみを乗り越える方法」こそが、仏教の教えの根幹となっています。

参考:仏教の開祖、釈迦とは?その生涯と“諸行無常”の真理をわかりやすく解説【四聖を紐解く①】

なぜ私たちは悩むのか?仏教の教えが示す「苦しみ」の正体と原因

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仏教の教えは「苦しみ」を理解することから始まります。

本項では、私たちが日々感じる悩みの正体が何なのか、そして悩みが生まれる根本的な原因を解説します。

「苦しみ」の正体は「四苦八苦」という8つの悩み

四苦八苦とは、根本的な4つの苦しみ(四苦)と、それに関連する4つの苦しみ(八苦)のことです。

根本的な4つの苦しみ

生(しょう):生まれる・生きること自体の苦しみ
老(ろう):老いていく苦しみ
病(びょう):病気や怪我の苦しみ
死(し):死への恐怖や別れの苦しみ

参考:じつは身近な 仏教用語

上記の苦しみは、人間である以上、避けてはとおれない苦しみとされています。

根本的な苦しみに関連する4つの苦しみ

愛別離苦(あいべつりく):愛する人や好きなものと別れる苦しみ
怨憎会苦(おんぞうえく):怨んだり憎んだりしている嫌な相手と会わなければならない苦しみ
求不得苦(ぐふとくく):欲しいものが手に入らない・望みが叶わない苦しみ
五蘊盛苦(ごうんじょうく):心と体が思いどおりにならない苦しみ

参考:じつは身近な 仏教用語

これら8つの苦しみは、私たちが日々感じている悩みそのものです。

「苦しみ」の原因は執着から生まれる

仏教では、苦しみの原因は私たちの心にある「執着」だと説きます。

執着は、仏教用語で「煩悩(ぼんのう)」と呼ばれるものです。

「思いどおりにしたい」という心(執着)と「思いどおりにならない」という現実(真理)との間に、ギャップが生まれます。

仏教の教えでは、ギャップこそが「苦しみ」の正体だと指摘します。

例えば、以下の苦しみがあります。

  • 健康に執着するから病気が苦しくなる
  • 若さに執着するから老いが苦しくなる
  • 他人の評価に執着するから人間関係が苦しくなる

つまり、苦しみは外からやってくるのではなく、自分の心が自ら生みだしていると考えるのです。

悩みを手放す仏教の教えの基本。世界の見方が変わる三法印を簡単に解説

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仏教の教えの根幹となる「三法印(さんぼういん)」を理解すれば、執着を手放すヒントが得られます。

以下では、諸行無常・諸法無我・涅槃寂静という3つの真理をわかりやすく解説します。

【諸行無常】すべては移り変わる

諸行無常(しょぎょうむじょう)とは、あらゆるものは常に変化し続け、同じ状態を保つものは何ひとつないという真理を指します。

辛い状況は、永遠には続かないからこそ、希望を持てます。

一方で、良い時期も永遠ではないため、今この瞬間を大切にする気持ちが生まれるのです。

移り変わる現実を無理に「変わらないでほしい」と願う執着が、苦しみを生み出します

「すべては移り変わる」とわかれば、良い状態におごらず、悪い状態に絶望しなくなるでしょう。

変化を自然なものとして受け入れると、心が楽になります。

参考:諸行無常|仏教語豆事典

【諸法無我】すべては互いに関係し合って成り立っている

諸法無我(しょほうむが)とは、あらゆるものごとは、単独で存在しているのではなく、互いに関係し合って成り立っているという教えです。

あなたは親の子であり、子どもの親であり、会社の社員であり、友人の友達です。

「私」という存在は、ずっと変わらず独立して成り立っているわけではなく、たくさんの縁(関係性)が集まって、一時的に「私」として存在しているにすぎません。

しかし、自分と他人・自分と世界を区別する考え方が、対立や苦しみを生みます

自分も他人も、あらゆるものが「おかげさま」で成り立っているとわかれば、他者への感謝や思いやりの心が生まれます。

参考:「諸法無我」とは!?仏教の核心を現代の言葉でわかりやすく解説

【涅槃寂静】執着をなくせば心は安らかになる

涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)とは、煩悩を消し去れば心は完全に安らかになるという、仏教が目指す状態です。

諸行無常と諸法無我の真理を悟り、あらゆる執着から解放された状態を指します。

「すべては移り変わる(諸行無常)」から、固執しない

「すべては関係し合っている(諸法無我)」から、自分だけにとらわれない

このふたつを実践し、執着を手放すことで、私たちは苦しみから解放され、心からの安らぎを得られるのです。

少しずつ執着を手放すことで、心は軽くなるでしょう。

参考:涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)の意味とは?

心が楽になる仏教の教え

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仏教の教えには、現代の私たちの悩みを軽くする智慧がたくさん詰まっています。

本項では、簡単に実践できる4つの教えを紹介します。

人間関係のストレスには思いやりの心を持つ「慈悲」

慈悲(じひ)とは、すべての生きものへの思いやりと優しさという意味です。

お釈迦様は「ものごとのすべての原因は自分にある(自業自得)」と説き、相手に変わるよう求めるのではなく、まず自分の心を変えるよう勧めます。

例えば、苦手な同僚がいた場合「この人も何か悩みを抱えているのかもしれない」と想像してみてください。

相手の幸せを願い、苦しみを思いやる慈悲の心をもつよう努めると、怒りや憎しみの感情が和らぐはずです。

思いやりを持つことで、楽になるのは自分自身なのです。

怒りや憎しみを手放すと、心が軽くなります。

参考:仏教の教えにおける慈悲の役割

将来への不安やコンプレックスには今の行いが未来をつくる「因果応報」

因果応報(いんがおうほう)とは、良い行いには良い結果が、悪い行いには悪い結果が返ってくるという教えです。

例えば今日、誠実に仕事をすれば、いずれ評価される日が来ます。

一方で今日、手を抜いた仕事は、いずれ自分に跳ね返ってきます。

「今の自分」は、過去の行いの結果です。

しかし「未来の自分」は、今の行いの積み重ねでしかなく、今日からの行いで変えられます

良い種(良い行い)をまけば良い果実が実り、悪い種(悪い行い)をまけば悪い果実が実ります

今の自分の行いに集中すれば、漠然とした不安やコンプレックスは薄れていくでしょう。

参考:因果応報の意味とは?人生を幸せに導く仏教の教え

つい他人と比べてしまう時はあなたは唯一無二の存在と考える「天上天下唯我独尊」

天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)とは、「私たち一人ひとりの命は、だれとも比べようのない尊い存在である」という意味です。

SNSや周囲の評価を見て、他人と自分を比べ、劣等感や優越感をもつ人は少なくありません

しかし、仏教の教えでは、すべての命はそのままですでに尊いと説きます。

あなたはあなたのままで、世界にたったひとりの尊い存在であり、他人と比べる必要はありません

この考え方は、自己肯定感を高め、他人と比較する苦しみから解放してくれます。

参考:天上天下唯我独尊|生活の中の仏教用語

死への恐怖や悲しみにはまた会える世界を願う「倶会一処」

倶会一処(くえいっしょ)とは、「またひとつの場所で会える」という意味です。

私たちは「死」をすべての終わりととらえ、恐怖を感じます。

また、愛する人との死別は、耐えがたい悲しみをもたらすでしょう。

倶会一処は「今は離れていても、いつかまた会える世界がある」と願う教えです。

終わりではないと信じる心が、死への恐怖や別れの悲しみを和らげ、前を向く力になるのです。

「いつか会える世界があるからこそ、恥ずかしくない生き方をしたい」「大切な人に胸を張って再会できるように、今日を誠実に生きたい」と、思えるようになるでしょう。

参考:倶会一処(くえいっしょ)

心に響く仏教の名言や四字熟語

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お釈迦様が遺した言葉や、仏教に由来する四字熟語には、現代の私たちにも響くシンプルな知恵が詰まっています。

以下では、心に留めておきたい名言や言葉を紹介します。

お釈迦様が遺した有名な名言

「自分を救うのは自分自身である」

誰かに依存しても、本当の幸せは得られません。

最後に決めるのは自分、責任も自分にあると覚悟したとき、人生は動き始めます

「怨みを捨ててこそ、怨みは静まる」

憎しみは、憎しみでは消えません。

許すことでしか、本当の解決はありません。

許すのは相手のためではなく、自分のためです。

「心がすべてである。あなたは自分が考えるとおりになる」

思考が現実を作ります。

「自分はダメだ」と思い続けると、本当にダメになります。

「自分はできる」と思えば、道が開けます

日常で使える仏教由来の四字熟語

私たちが普段何気なく使っている言葉のなかにも、仏教の教えに由来するものが多くあります。

四字熟語意味
一期一会(いちごいちえ)人との出会いは、一生に一度限りのものとして大切にしなさいという教え
以心伝心(いしんでんしん)言葉にしなくてもお互いの心が通じ合うこと
自業自得(じごうじとく)自分の行いの結果を自分自身が受けること
言語道断(ごんごどうだん)言葉でいい表せないほどひどいこと

言葉の本来の意味を知ると、使い方が変わるでしょう。

仏教の教えをさらに深く学べるおすすめの本

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仏教には膨大な経典や解説書がありますが、まずは手に取りやすい入門書から始めるのがおすすめです。

「マンガでわかる!ブッダの教え」

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ブッダの生涯や仏教の基本的な教えが、ストーリー形式でわかりやすく解説されています。

「図解でわかる!仏教のしくみ」

出典:https://www.amazon.co.jp/

宗派ごとの違いや、お寺の役割、お葬式の意味など、日本の生活に根付いた仏教の知識を図解で学べる一冊です。

「ダンマパダ~ブッダ 真理の言葉~」

出典:https://www.amazon.co.jp/

シンプルながらも深い言葉が、人生の指針になります。

まずは1冊、手に取ってみてください。

いまさら聞けない仏教の教えを簡単に解説Q&A

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本項では、日本人なら知っておきたい、今さら人に聞けない仏教の基本的な疑問に答えます。

神社とお寺は何が違うの?

神社とお寺の違いは、以下のとおりです。

項目神社お寺
宗教神道仏教
信仰の対象神様(自然や祖先の霊)仏様(お釈迦様)
鳥居の有無有りなし
参拝方法二礼二拍手一礼合掌して静かに祈る

ちなみに、初詣はどちらに行っても構いません

上記のように神社とお寺では、信仰の対象や教えが根本的に異なります

「般若心経」には何が書かれているの?

般若心経は、大乗仏教の核心的な思想である「空(くう)」について、説かれています

この世のあらゆる物事も、私たちの苦しみや悩みも、固定的な実体はなく、すべては移り変わる仮の姿にすぎません。

物事や自分自身への執着こそが、苦しみの原因です。

般若心経は「あらゆる執着から離れなさい。そうすれば苦しみは消え、安らかな境地に至れる」という、悩みから解放されるための知恵を説いています

お布施とは何?なぜ必要なの?

仏教の教えでは、布施は六波羅蜜(ろくはらみつ)という修行のひとつです。

お布施の本来の意味は、3つあります。

お布施の種類意味
財施(ざいせ)お金や物を施すこと
法施(ほうせ)仏の教えを説き、安心を与えること
無畏施(むいせ)恐れや不安を取り除き、安心を与えること

私たちが渡すお布施は、財施です。

お坊さんはお経を読み、仏の教えを説く法施で応えます。

お布施は、お寺や仏教の教えを維持していくためにも使われます。

見返りを求めずに施すことで、自分自身の心が豊かになると考えられているのです。

参考:仏教に於けるお布施とは

仏教の教えはより良く生きるための道しるべ

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お釈迦様が説いた仏教の教えは、現代の私たちの悩みを軽くしてくれる智慧に満ちています。

仏教の教えは難しいものではなく、現代を生きる私たちが直面する苦しみに寄り添い、心を軽くするための実践的な「道しるべ」です。

まずは「すべては移り変わる(諸行無常)」という言葉を心に留め、目の前の人や物事に感謝する心をもつことから始めてみてください。

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あなたの人生をより良いものにしましょう。