恋愛や夫婦関係、仕事などで「心が満たされない」と感じる瞬間はありませんか? 「なぜ心が満たされないと感じるのだろう」「このまま過ごすとどうなってしまうのか」と、不安に思う気持ちもあるでしょう。
心が満たされない状態が続くと、何かに依存してしまったり、誤った決断をしてしまったりするリスクが高まります。しかし、この状態は適切な対処法を知ることで、必ず抜け出すことができます。
本記事では、心が満たされない状態から抜け出すための具体的な対処法を5つ紹介します。なぜ心が満たされない状態になるのか、その根本的な理由についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
「心が満たされない」と感じる人は多いのですか?

はい、決してあなただけではありません。実は約6割もの人が「心が満たされない」と感じています。
小学館が運営するWebメディア「Donami」の調査によると、多くの人が同様の悩みを抱えていることがわかっています。不幸な出来事が起こったわけではないのに満たされないと感じるのは、現代社会において珍しいことではありません。「自分だけがおかしいのではないか」とネガティブになる必要はありませんので、安心してください。
心が満たされないときはどのような状態になりますか?

主に「理由のない孤独感」や「慢性的な意欲の低下」といった状態が現れます。
客観的に自分の状態を把握することは、現状を打破する第一歩です。具体的には、以下の4つのような状態に陥っている可能性があります。
誰かと一緒にいても寂しいと感じますか?
はい、心が満たされていないと、周囲に人がいても孤独を感じることがあります。
友人との飲み会や恋人とのデート、家族との団らんの中にいても、「自分はひとりだ」と疎外感を覚えてしまうのです。本来であれば「楽しい」「幸せ」と感じるはずの状況で寂しさが募る場合、心が満たされないサインといえるでしょう。
不幸な出来事がないのに落ち込んでしまいますか?
はい、特別なきっかけがなくても気分が沈んでしまうのが特徴です。
通常、感情は出来事に反応して動きますが、心が満たされていない状態では、何もなくても「自分は不幸だ」と感じてしまいます。良いことがあっても素直に喜べず、常に心の奥底に重たいものが居座っているような感覚に陥ります。
やる気が生まれないのはなぜですか?
エネルギーが枯渇してしまい、何をするにも億劫になってしまうからです。
勉強や家事、仕事に取り組むための気力が湧かず、「やらなければいけない」とわかっていても後回しにしてしまいます。その結果、タスクが中途半端になり、さらに自己嫌悪に陥るという悪循環を招きやすくなります。
なぜ満足できないか分からなくなりますか?
はい、自分の感情が麻痺してしまい、何が自分を満たすのかが見えなくなっている状態です。
仕事で成果を出しても、欲しかったものを手に入れても、一向に満足感を得られません。「これが手に入れば幸せになれるはず」と思っていたものを手に入れても虚しさが残る場合、心そのものが満たされていない可能性が高いでしょう。
理由が分からないまま放置するとどうなりますか?

依存症に陥ったり、人生を左右する誤った決断をしたりする危険性があります。
「理由はわからないが、なんとなく満たされない」という状態を放置してはいけません。心の隙間を埋めようとして、無意識のうちに以下のような行動をとってしまうリスクがあるからです。
恋愛に依存してしまうリスクはありますか?
はい、孤独感を埋めるために恋愛に依存しやすくなります。
「誰かに心を満たしてもらいたい」という渇望から、安易に恋人を作ったり、不倫関係に走ったりするケースがあります。相手に過度な期待を寄せ、束縛してしまったり、相手の言いなりになってしまったりと、健全な関係を築くのが難しくなるでしょう。結果として、さらに心が傷つくことになりかねません。
お金を使いすぎてしまうことはありますか?
はい、買い物による一時的な快感を得るために、散財してしまう傾向があります。
新しいものを購入すると、脳内で快楽物質「ドーパミン」が分泌され、一時的に気分が高揚します。しかし、それは一時の興奮に過ぎず、根本的な解決にはなりません。「買うこと」自体が目的化し、リボ払いや借金を抱えてしまうケースもあるため注意が必要です。
暴飲暴食を繰り返してしまうのですか?
はい、ストレスホルモンの影響で食欲のコントロールがきかなくなることがあります。
満たされないストレスが続くと「コルチゾール」というホルモンが分泌され、食欲を増進させます。同時に、精神を安定させる「セロトニン」の分泌が減るため、食べることで不安を紛らわせようとしてしまうのです。
誤った決断を起こしてしまいますか?
焦りから、冷静な判断ができなくなる恐れがあります。
「この状況を変えなければ」という焦燥感から、怪しいビジネス勧誘に乗ってしまったり、無計画に仕事を辞めてしまったりすることがあります。心が安定しているときなら選ばないような選択肢を、現状打破の「特効薬」のように感じてしまうのです。
なぜ心が満たされない状態になるのでしょうか?

主な原因は、理想と現実のギャップや、他人との比較による自己否定です。
心が満たされない原因を知ることは、解決への近道です。主に以下の5つの理由が考えられます。
理想が高すぎることが原因ですか?
はい、現状の自分を認められず、常に「まだ足りない」と感じている可能性があります。
「もっと良い暮らしができるはず」「もっと評価されるべきだ」と、理想が高すぎると、今の幸せに気づけなくなります。向上心は大切ですが、高すぎる理想は自分自身を苦しめる鎖になってしまいます。仏教では、この「もっと欲しい」という終わりのない欲求が苦しみを生むと考えられています。
参考:浄土真宗慈徳山得藏寺「「四苦八苦とは?」仏教における苦しみの根源と向き合い、安らぎを得るための道標」
愛情を感じられていないからですか?
はい、良好な人間関係やスキンシップの不足は、心の渇きに直結します。
人の幸福感は、年収や地位よりも「良好な人間関係」に大きく左右されます。ハグなどのスキンシップで分泌される「オキシトシン」が不足すると、孤独感や不安感が強まります。
毎日同じことの繰り返しだからですか?
はい、脳への刺激が不足し、意欲を司る機能が低下しているためです。
毎日同じルーティンを繰り返していると、感情や意欲をコントロールする脳の「前頭前野」の働きが鈍くなります。その結果、感動や喜びを感じにくくなり、ただ時間を消化しているだけのような感覚に陥ります。
他人と比較してしまうからですか?
はい、SNSなどで他人の生活と自分を比べて、劣等感を抱いているケースです。
「あの人はあんなに幸せそうなのに」と他人と比較し続ける限り、心は満たされません。比較は嫉妬や焦りを生むだけで、あなたの幸福度を下げる大きな要因となります。
心が満たされない状態から抜け出す対処法はありますか?

没頭できる目標を見つけることや、言葉の習慣を変えることなど、5つの効果的な方法があります。
今すぐできることから始めてみましょう。小さな行動の変化が、やがて大きな心の変化につながります。
1. 楽しいと感じる夢や目標を見つける
「やってみたい」と思える小さな目標を立ててください。
目標に向かって行動しているとき、脳内では「ドーパミン」が分泌され、意欲と幸福感が高まります。大きな夢でなくてもかまいません。「週末にお菓子作りをする」「気になっていた本を読む」など、自分が少しでもワクワクする予定を入れてみましょう。
2. 人生を楽しんでいる人と出会う
ポジティブなエネルギーを持っている人と時間を過ごしましょう。
感情は伝染します。人生を謳歌している人、趣味に没頭している人と会話をすることで、自然と前向きな考え方が身につきます。SNSで探したり、興味のあるコミュニティに参加したりして、接点を増やしてみるのがおすすめです。
3. 本音を話せる相手を見つける
信頼できる相手に、胸の内をさらけ出してみてください。
「話す」ことは「放す」ことに通じます。自分の気持ちを言語化して誰かに聞いてもらうだけで、心はずっと軽くなります。友人や家族はもちろん、カウンセラーなどの専門家でもかまいません。ひとりで抱え込まず、複数の話し相手を持つことが大切です。
4. ポジティブな効果を得られる言葉を発する
意識的に、前向きな言葉を使うようにしてください。
「疲れた」を「よく頑張った」、「つまらない」を「どうすれば楽しくなるかな?」と言い換えてみましょう。脳は自分が発した言葉を認識し、その通りの現実を探そうとします。言葉を変えるだけで、見える世界が変わっていきます。
5. 他人と比較しない考え方を身につける
「他人は他人、自分は自分」という境界線を持ちましょう。
SNSを見る時間を減らすなどして、物理的に情報を遮断するのも有効です。他人の評価ではなく、「自分がどう感じるか」「自分が何をしたいか」という自分軸を大切にしてください。
仏陀倶楽部で心が満たされない状況から抜け出そう!
心が満たされない状態は、放置すると依存や誤った判断を招く恐れがありますが、必ず抜け出すことができます。
まずは「なぜ満たされないのか」という自分の心と向き合い、今回紹介した対処法を試してみてください。小さな一歩が、あなたの心を豊かにするきっかけになるはずです。
「仏陀倶楽部」では、人生を好転させるための知恵やきっかけを多く発信しています。「今の自分を変えたい」「心穏やかに過ごしたい」と感じている方は、ぜひ他の記事もチェックして、心の処方箋を見つけてください。




















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
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