「生きるのがしんどい」それは誰にでも起こりうる感情。病気、社会人としての立場、専業主婦の感じる肩身の狭さなど、理由はさまざまでしょう。あなたの毎日が少しでも楽に、安心できるよう原因と対処法をお伝えします。
どんなとき「生きるのがしんどい」と感じますか?
「生きるのがしんどい」ふと、そんな気持ちになることはありませんか?
・誰も自分を認めてくれない
・喜怒哀楽の感情が起きない
・朝起きた瞬間気持ちが重い
こんな感情と戦ってる方は、今少し疲れてしまっているかもしれません。
まずは「なぜ生きるのがしんどいのか」整理していきましょう。
誰も自分を認めてくれないとき
人は、誰かに認めてもらうことや評価されることで次への意欲や自信、自己肯定感をあげるきっかけとなります。
例えば…
・仕事を頑張っていても上司に認めてもらえない、個人の評価がもらえない
・育児や家事をして当たり前と思われてしまう
・家族のサポートをしても感謝されない
・SNSの発信に反応がない、心無いコメントがくる
こういったことが続けば「生きるのがしんどい」そう思ってしまうこともあります。
「自分だけ?」と感じてしまいますが、意外と近くで笑っている方も「しんどい」と悩んでいたりします。
「生きるのがしんどい」この感情は誰にでも起こりうる感情なんです。
その気持ちを発散する場所ができると、今よりちょっとだけ心が楽になるかもしれません。
喜怒哀楽の感情がないとき
・友人といても楽しない
・好きな動画やテレビを見ても心が動かない
・辛いのに涙すら出てこない
感情の変化が起きないと「心がしんどい」「生きるのがしんどい」と感じますよね。
でも、無理に笑ったり、行動したりする必要はありません。今、それだけ自分が疲れてしまっていること、頑張りすぎてしまっていたことを労い、褒めてあげましょう。今の辛さをそのまま友人に話してみる、笑いたければ笑い、泣きたければ泣く。気持ちに素直になる、それだけで良いのではないでしょうか。
朝目覚めた瞬間気持ちが重いとき
朝目覚めた瞬間「今日がはじまった」「仕事や学校へ行きたくない」こんな風に朝を迎える方は、少なくありません。できることなら布団の中にいたい、動きたくないと思いながら、だらだら準備をし、いざ外へ出てスイッチが入るひともいれば、本当に動けないひともいます。
動けなくなってしまったら休みましょう。心が風邪を引いている、それは高熱です。水分を摂って食べて寝ていなければなりません。「ちょっと動いてみようかな」そう思えたときに身体を慣らしていけば大丈夫。
なぜ、あなたは生きるのがしんどいと感じるのか

しんどい気持ちが生じる要因は、大きくわけて3つあるといわれています。
心理的要因・環境的要因・身体的要因この3つの中であなたの「しんどさ」はどこからくるものなのか
もう少し、原因を深堀してみましょう。
①心理的要因
自己肯定感の低下
他人と自分を比べ「私はダメだ」と落ち込み「自分は生きる価値がない」と思い込んでしまうことがあります。生きていると、周りと自分を比較してしまいがちです。
・どんどん出世していく同期
・毎日楽しそうに育児をしているママ友
・いつも周りに人が集まる友人
・仕事と家庭を両立している家族
自分にないものに目がいき羨ましく、自分を責めていませんか?そんな方は、自分にも優しくしてあげてください。
あなたがこう感じているように、キラキラしてみえる相手も実は悩んでいるかもしれません。そんなとき、あなたなら相手になんて声をかけますか?きっと優しく相手を認めて労ってあげるのではないでしょうか?
自己肯定感を上げるには、自分を認めてあげることが大切です。自分自身を客観視して、頑張っていること、他人と比較しなくても魅力的だと伝えてあげてください。
完璧主義
「失敗は許されない」「ちゃんとしなきゃダメ」完璧主義の方は、失敗したことに責任を感じすぎてしまいます。社会に出ると、結果を求められることが多く、そのプレッシャーに「生きるのがしんどい」と感じてしまう。また、専業主婦の方は、働いていないから育児も家事も完璧にしなければならないという思い込みで頑張りすぎてしまう。
突然心が崩れる前に、自分の価値、自分のしていることの素晴らしさに気がついてください。完璧主義のひとは、少し手を抜いたくらいが丁度良い。「まぁ良いか」「うまくいかなかった場合の想定」をして最善策を考えられる方向に変化できると気持ちが楽になりますよ。
②環境的要因
人間関係のトラブル
生きていれば、人間関係で悩むことがたくさんあります。コミュニケーションが得意なひともいれば苦手なひともいます。それは、小さな子どもから大人までみんな。
筆者は子どもにもよく話すのですが「苦手な子、一緒にいるとしんどい子とは離れても大丈夫だよ。」「でも、挨拶はしようね」「話しかけてくれたらお返事しようね」自分の居場所じゃなければ浅くほどよく。
あなたの人間関係は、そこだけではありません。もっと視野を広くもち、自分と相性の良いひとと関われる場所を広げていくのも1つの方法です。
環境の変化
・転職
・引っ越し、転校
・結婚や出産による変化
環境の変化が原因で落ち込み「生きるのがしんどい」と感じることもあります。
筆者も、結婚を機に見知らぬ土地への引っ越し、就職、子育てを経験し、孤独と戦った日々がありました。先のことへ見通しがもてない、終わりがないことが辛く、何度も涙し、環境の変化とともに自分の価値がなくなっていく、居場所がどこにもない、そんな感情に押しつぶされそうになったことを覚えています。
今振り返ればプライドが高く「1人でも大丈夫」と意地を張っていました。また、この気持ちを共有できる、話せる相手がいないことにストレスを感じていたことも。
環境の変化は順応に個人差があります。困ったら「助けてもらうこと」これが大切ではないでしょうか。
周囲のひとは、困っているあなたに気が付いていても、声のかけ方がわからなかったりします。あなたから「助けて欲しい」「話しをきいてほしい」とアプローチすることも必要です。
③身体的要因
生活習慣の乱れ
睡眠不足や不規則な食事、運動不足などによって自律神経が乱れ、気分が落ち込みやすくなります。
身体ともに健康であるためには、生活習慣の見直しが必要です。バランスの良い食事、ジャンクフードを減らす、睡眠時間を確保、適度な運動。その他にも自然散策をしてみることで、リラックス効果やストレスホルモンの抑制効果もあり、健康状態が良好になって気持ちも前向きに変化することが期待できますよ。
病気
持病が辛く「生きるのがしんどい」と感じる。正直、その辛さしんどさはあなたにしかわりません。他人の励ましやアドバイスを聞き入れる余裕すらない方もいるでしょう。
同じ境遇のひとと繋がること、今日を生きる、今を生きることに視点を置いてみてください。「今日21時からのドラマを見るために頑張る」そんな小さな楽しみを積み重ね目標にするのも悪くありません。
生理的な変化
妊娠や出産による変化や年齢にともなって身体が変化することを受け入れられない。
特に年齢を重ねるとこんな症状が出てきます。
・以前より体が動かなくなった
・頭の回転が遅くなってきた
・記憶力が低下する
また女性の場合
・生理前の気持ちの落ち込み
・妊娠中の身体の変化
・産後のホルモンバランス
自分の気持ちをコントロールできず「生きるのがしんどい」と、どうしようもできない感情に悩むケースも少なくありません。
人間関係に疲れたときの対処法
相手と一定の距離を保つ
無理に苦手な相手と付き合う必要はありません。例え仕事でも、自分の中で割り切って一定の距離を保つことで、精神的疲労の軽減に繋がります。最低限の挨拶と笑顔で十分。変に感情移入することなく淡々と過ごしてみてください。
それでも人間関係に悩みしんどさを抱えるなら、リセットして環境を変えるのも1つの方法です。付き合う相手、環境は自分で選び、楽しい未来を作っていきましょう。
社会に出て仕事が辛いときの対処法
選択肢はたくさんあることを知ろう
どんなブラック企業でも辞めることができ、逃げることができます。「明日辞めてやる」こんな気持ちで働く自分に出口を作ってあげるのもおすすめです。でも「生きるのがしんどい」と思うほどであれば、あなたの居場所はそこではないのかもしれません。「生きるのがしんどい」そんな感情を抱く場所で頑張らないでください。今の時代、在宅ワークなど選択肢は山ほどあります。働き方を見直すタイミングと思い一歩踏み出してみませんか。視野を広げれば、あなたに合った仕事、環境が見つかります。いつか、逃げた自分に感謝できる日がくるように、新しい場所でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
40代・50代になり病気や老いが怖いときの対処法
今を楽しむことに重点を置く
年齢を重ねると、若い頃より疲れやすかったり、記憶力が低下したり、肌に張りがなくなるなど、目に見えて身体が衰えてきます。その変化に気持ちがついてこない、これから病気になるかもしれないという恐怖で精神的にしんどいくなっていませんか?
そんなときは、「未来より今を楽しむ」過去は変わらず、未来は不確実。ならば今を楽しむことで後悔のない人生を送ることができるという考え方です。
不確実な未来におびえるより、今できることや今が一番楽しいと思えるよう生活してみると心の充実に繋がるでしょう。
金銭的に厳しく将来が不安なときの対処法
現状を客観視して今すべきことを明確にする
お金は安心感の土台となります。金銭的な不安は慢性的なストレスとなり、心に余裕がなくなってしまったり、価値観がかわってしまったりします。金銭的に不安で未来が想像できないときは現実を理解し今すべきことを明確に「見える化」してみましょう。
・収支を書き出しお金の動きを知る
・毎月いくらあれば生きていけるのか明確にする
・期限を決めて目標を掲げる(半年後、1年後どんな生活を送りたいか)
・目標に向けてできること、すべきことを明確にする
見えない不安を見える化することで、自分のすべきことがわかり安心に繋がるでしょう。
「生きるのがしんどい」それは誰にでも起こりうる感情

孤独や不安不満の感情は日常的に起こるものと考えて
「生きるのがしんどい」このように思ってしまう自分を責める必要はありません。なぜなら、その感情は日常的に誰にでも起こりうる自然な心の反応です。ひとは、平穏なときでも不満や不安を感じるもの。さらに人間はひとを求める社会的動物であり、孤独感はひととのかかわりを求めているサインだと考えられます。現状と求める理想のギャップを感じて、気持ちが落ち込んでも自然なことだと覚えておいてくださね。
生きるのがしんどいあなたへの原因と対処法

①生活リズムを整えよう
規則正しい生活を送ることで、セロトニンやメラトニンの分泌が安定し、気分が安定しやすくなるといわれています。
人間は体内時計があり約24時間周期で睡眠・覚醒やホルモン分泌を調整しています。セロトニンは幸せホルモンと呼ばれ不足すると気分が落ち込みやすくなることも。よって生活リズムが整っていることは重要です。
具体的には、早寝早起き、朝は太陽の光を浴びましょう。脳科学的にも睡眠の質をよくすることで感情の整理ができ心の回復にも効果的なんです。
②食生活に気をつけよう
食生活を見直すことで、うつや不安感の軽減、幸福感の向上、感情の安定の効果が得られるといわれています。美味しいものを食べると幸せホルモンが分泌され、毎朝朝食を食べることで脳が活発に動き出します。バナナなどを摂取することでセロトニンの生成を助け、気分が向上しやすいなど「何を食べるか」も大切です。
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/rouka-yobou/shokuji.html
③「自分優先」「自分軸」で考える練習をしよう
「周りからどう思われるか」ではなく「自分はどうしたいのか」を問いかけていきましょう。
「生きるのがしんどい」のは、周りの評価や態度を気にしすぎて疲れてしまっているのかもしれません。ひとは日々決断しながら生きています。なかなか簡単なことではありませんが「自分軸」を持つことで心がすっと楽になります。自分にとっての大切な価値観や信念を整理し、外部からの刺激に左右されず自分らしくいられるのです。
④今の気持ちを文字や言葉にしてみよう
今の感情を言葉や文字にすることで得られる効果はたくさんあります。
・ストレスの軽減
・自己理解
・うつや不安の症状の改善
・心の回復
脳科学的に「感情のコントロールを助ける」効果が期待できるといわれています。
こまめに気持ちをメモにしたり音声コンテンツに録音してみたりするのも良いですね。また毎日日記をつけてみるのも、自分の感情と向き合い、気持ちが整理できて効果的かもしれません。
それでも生きるのがしんどいときは

専門家に頼ることも大切
「生きるのがしんどい」「心がしんどい」そんなとき、どのタイミングで専門家に頼るべきか迷う方もいるでしょう。
目安として
・生きるのがしんどい
・日常生活に支障が出る
・気分の落ち込みが2週間以上続く
・身体にも症状が出ている
こんな症状が出ていれば、精神科や心療内科を受診、精神保健福祉センターやいのちの電話なども利用することができます。
上記の症状が出なくても、辛い、しんどい、話したい、聞いてほしいときは遠慮なくSOSを出しましょう。
安心できる居場所を探す
ストレスフリーの居場所を見つけられると、孤立感の軽減や自己肯定感の向上、人との繋がりによる安心を感じることができます。同じ気持ちの仲間と出会うことで自分は1人じゃない、自分の感情を客観視することもでき「生きるのがしんどい」から「生きてても良いな」「生きているのも良いかも」と思え、気持ちが楽になると期待できます。
人生を変えるのに修業はいらない…仏陀クラブを人生の転機に
仏陀クラブとは、性別や職業もさまざまなひとが集まり、仏教をとおして繋がれる場所です。人生は選択の連続で、思い通りになることはごくまれなこと…。仏教の教えによって心のよりどころをつくり、自己理解、他者との繋がりを深めることで、日々の生活を充実したものにしていきませんか。
人生を変えようと頑張ることなく、生きているだけで人生はどんどん変わっていく。仏教の教えを学び実践しながら、一度限りの人生を謳歌していきましょう。



















