書いた人:レーン由香
オーストラリアの海岸沿いを歩き、やがて走るようになった日々。けがや体重増加、膝の痛みをきっかけに、もう一度自分の体と向き合う時間が始まりました。運動を通して感じた心身一如、正見、正精進、そして走ることの中にあるマインドフルネスについて、実感をもとにつづられています。
海沿いを歩くことから始まった時間
オーストラリアに来たばかりの頃、毎週、海を見に行っていました。
ビーチから次のビーチまで海岸沿いに歩道が続いていて、そこを歩くのが好きでした。それからジョギングをするようになり、走った後の爽快感、青い空、青い海、白いビーチを見ながら、「なんて素敵なところなんだ」と毎週思っていました。
これも、移住しようと思ったきっかけの一つです。
体を動かすことと心身一如
最近、どんな運動であっても、体を動かすことは仏教の教えとつながっているように思えるようになりました。
「心身一如」。健全な肉体を通して、健全な精神を養うことができます。その逆も言えると思います。
10年前に、「これから毎年、フルマラソンの大会に参加しよう!」と決めました。最初の2年は参加し、無事に完走することができました。
ところが3年目、大会の数週間前に足の小指を骨折してしまい、参加を断念しました。その後も足のけがが続き、運動ができず、体重も増加していきました。やる気も少しずつなくなっていったように思います。
もう一度、自分の体と向き合う
去年、ついに膝に水が溜まってしまいました。そこで、もう一度自分の体と向き合わなければいけないことに気付きました。痛みには、やはり原因があります。ただ痛みを抑え続けるのではなく、根本を治そうと思い、痛み止めを飲むのをやめました。
食事を見直し、体重を減らし、無理のない運動を続けました。そして1年かけて、最近やっと軽く走れるようになりました。
「正見」。今の自分を正しく見つめること。「正精進」。正しく努力すれば、必ず結果は出てきます。
走ることの中にあるマインドフルネス
晴れた日に海を眺めながら、風に吹かれながら、呼吸を整え、一心に走る。これも、私の「マインドフルネス」です。
走った後は、ランニングハイもあって、疲れたというより、汗もかいてむしろスッキリします。フルマラソンは体力もそうですが、完走するには精神力の強さも大事だと私は思います。
心も体も健康であってこその穏やかな日々。仏教の教えが、そこにあるように思います。


















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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