誰であっても僧侶になれる得度への道をご用意しています。

第三十四回「仏教は『常識』から解放されるためのきっかけになる」

第三十四回「仏教は『常識』から解放されるためのきっかけになる」

私は、高校こそ仏教系の学校を卒業しましたが、ずっと宗教とは無縁の世界で生きてきました。でも、人生に悩み、苦しんだときに親鸞聖人の説く、浄土真宗の教えで大きく人生が変わりました。だからこそ一人でも多くの人に、仏教を活用して「報われる」人生を手に入れてほしいと考えています。

でも残念なことに近年では、若者だけではなく人々の仏教離れが進んでいます。「葬式仏教」という言葉があるように、もはや仏教は人々の精神的なよりどころではなく、葬式や法事などの際にだけ、必要とされるものと考える人が増えているのです。

もちろん、葬式や法事などは、「誰も避けることができない“死”」というものに接し、自らの人生を考えるきっかけとなることもあるでしょう。しかし仏教は本来、「人が死ぬときにかかわるもの」というだけでなく、生きている人たちを、元気に幸せにするためのものです。

そして仏教は、2500年前にお釈迦さまが「この世」の真理を解き明かした教えです。あなたは、「そんな昔の教え、今の時代に役に立たない」と思うでしょうか。でも、人間の本質は昔も今も変わりません。つまり、人の普遍的な悩みに対応する仏教は、2500年前の昔でも、現代に生きる私たちでも、そして100年後の人たちにも役立つ教えなのです

また私は、宗教とは、独自の思想を信じ込ませるためのものではなく、人が知らぬ間にとらわれている「常識」や考え方に気づいて解放されるためのきっかけとなるものだと考えています。「報われない」と考える人の多くがとらわれている、一般的な常識や物の見方、考え方に気づき、自身のコンフォートゾーンを広げて人生を変えるために役立てていただきたいのが、仏教という宗教なのです。

とはいえ、「仏教には宗派がたくさんあって、どれがいいのかわからない」と迷う人は少なくありません。現在の日本では、仏教の宗派は13に分かれており、その分派を含めると56派以上あると言われています。

中でも、主要八宗(日本八宗)と呼ばれるのは、「天台宗」「真言宗」「浄土宗」「浄土真宗本願寺派」「浄土真宗大谷派」「臨済宗」「曹洞宗」「日蓮宗」の8つです。それぞれの宗派に、特別な位置付けをされている「本山」と呼ばれる寺院があり、「浄土宗」「浄土真宗本願寺派」「浄土真宗大谷派」の3つはご本尊様は同じ阿弥陀如来ですが、他の宗派は祀られるご本尊さまも異なります。

また、仏教が教える「迷いを超えた悟りの世界」に到達するために何をすべきかも違いますし、唱える言葉や使用する経典もそれぞれです。

そもそもの仏教の開祖であるお釈迦様はたった一人なのに、なぜこれほどまでに宗派が増えたのでしょう。お釈迦さまが亡くなってしばらく経つと、教えに対する解釈の違いから教団が分裂、これが宗派の始まりだと言われています。

でも私は、基本的に宗派の違いは、お釈迦さまのおっしゃるゴールに行くまでの道筋が違うだけだと考えます。たとえば、富士山の山頂に行くとしても、入口はいくつもありますし、山頂まで歩いて登らなくても、途中までバスで行くという方法もあります。

私の著作である『人生を変えるのに修行はいらない』(白夜書房)に、三重県にある四天王寺のご住職であり、全日本仏教青年会21代理事長でもある倉島隆行氏との対談が掲載されています。そこで倉島氏は、宗派の違いについて「仏教という商店街があるとしたら、自分にあった店がある」とおっしゃっています。コーヒーを飲もうとしたとき、スタバに行きたい人とドトールに行きたい人がいていい。

自分で足を運んであう環境を選べばいいのです。仏教は、今を生きる人が元気に明るく人生を歩むためのものです。ですから、どの宗派であろうと、仏教の知識を活用してあなたがどう生きるかが大切であり、ご自身がピンときて信じたいものを信じればいいのです。

仏陀倶楽部では、 こうした日々の迷いや立ち止まりを、

一人で抱えずに言葉にする場があります。

監修者 「愛葉 宣明」

僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。

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