自分の好きなものや人に囲まれた人生を送りたいのであれば、まずは今ある環境を、先に「好きなものや人」だけに整えていくことが、とても重要です。そのためにできる小さなステップの一つが「気が乗らない誘いを断ること」です。
よくあるのが、あまり気乗りがしないけれど、誘われて断りきれずに行ったら、それなりに楽しかったということ。そうした経験があると「今夜は好きなアニメを見よう」と決めていても、飲みに誘われると「行ったら行ったで楽しいかも?」と思い、つい出かけてしまう。
でも私は、本当に会いたい人の誘いでなければ、自分でやりたいことがあるなら断るようにしています。「なんとなく楽しい」よりも、心から楽しいことを優先したいからです。
もしあなたが、今後も付き合いがあるし、断りづらいと思うのであれば「用事があるから、ゴメン」と言えばいいのです。また、「一度断ったら、二度と誘ってくれないかも?」などと心配せずに、思い切ってやってみてください。思った以上に相手は気にせず、「また、今度!」となるはずです。
自分を幸せにするために「断る」練習は、日常生活のこんな場面でも実践することができます。たとえば、カフェに行って、店員さんに「抹茶オレがオススメです!」と言われても、ほんとうはブラックコーヒーが飲みたいのであれば「あ、またにします。ブラックコーヒーで」と断るのです。
もう一つは、人に迷惑をかけてもいいと知ること。人間関係に悩む人の多くは、とても「がんばりや」であることが多い。がんばって、ガマンして、努力して、自分を犠牲にしてでも、家事や仕事に力を注ぐ。そして「わがままは良くない」と信じて、人に迷惑をかけないように自分の気持ちを抑えて行動する。
でも、それほどまでにがんばったからと言って、ものすごく感謝されるわけではないし、莫大な金銭的な報酬を得られるわけでもない。そして「報われない」気持ちを抱えながらも、がんばることをやめられないでいて、どんどん不満が蓄積するのです。
またがんばる人は、無意識のうちに、他人にも自分と同じようにガマンしたり、がんばったり、気を配ったりすることを求めます。そして、相手が期待通りに振舞ってくれないとイライラするのです。
私は、こうしてがんばりすぎる人の心には「人に迷惑をかけてはいけない」、そして「迷惑をかけたら嫌われる」という観念があると考えます。でも、がんばる人の考える「迷惑」は、相手にとって迷惑ではないことが多いもの。まわりは逆に、「あの人、なんであんなに抱え込んでがんばっているんだろう?」「こっちにまかせてくれればいいのに」と思っていることがよくあります。

私もまだ、経営者だったころは、社員がみんな「デキないやつ」に思えて、自分一人ががんばっていると感じて、いつもイライラしていました。でも実際は、一人一人に得意、不得意があり、それぞれの得意にまかせて頼ってしまえば、力を発揮してくれますし、自分もラクになります。
そのことに気づいてからボクは、自分が苦手なことは人に頼るようになりました。頼られれば人はうれしいですし、頼んだ以上のことをやってくれることも少なくありません。また、自分が人にお願いごとをするようになると、相手から何か頼まれても快く引き受けられるようになります。「お互いさま」という気持ちになり、イライラすることが減っていき、人間関係がスムーズになるのです。






















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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