誰であっても僧侶になれる得度への道をご用意しています。

今月の托鉢だより

今月の托鉢だより7月

得藏寺所属の僧侶・竹下暁蓮さんによる「今月の托鉢だより」。竹下さんが毎月、托鉢で各地を歩く中で出会った出来事や気づきをつづります。内観を実践そのものとして体現する本連載。今月はどんな気づきを共有してくれるでしょうか。

今月も北海道札幌市へ

7月に入り、本州では猛暑日が続く中、札幌は梅雨のような天候が続き、紫陽花がとても綺麗な彩りを見せてくれています。

今回の托鉢の旅では、托鉢のみならず辻説法(※)もさせていただきました。私の勝手なイメージとは異なり、話し出すと、私の半径3メートルには人が近づかないという現象が起こり、人の流れを大きく変えてしまうことに……。
※編集部注:人通りの多い場所に立ち、道行く人に仏教の教えを説くこと

若いカップルの変な人を見る「好奇の目」
会社帰りの方の「迷惑そうな目」
主婦であろう方の「嫌悪の目」

さまざまな視線にさらされながら、仏教の「法」を説かせていただきました。それでも一日に一人ほど、話を聞いてくださる方がいました。足を止めて耳を傾けてくださった男性や、少し離れた物陰から最後まで聞いてくださったご年配の女性もいらっしゃいました。

こういった現象を通して私が感じたことは、「宗教」に対しての偏見の強さです。カルト宗教と仏教の違いなんて信仰のない方からすれば、ほとんどないに等しいのでしょうか。

普段から私たちが「正しい」と思い込み、その価値基準をもとに生活をしていて、本当にみんなが幸せに暮らせているのでしょうか。そこに疑問を差し挟むことによって、自分というアイデンティティが根底から覆る不安に目を背けているのではないでしょうか。

私たちは「自分が正しい」と考えがちです。でも、その正しさは何によって構築されたものでしょう。

周りの大人たちが作ってきた「常識」
メディアによって操作された「価値」
自身が信じたいと思う「物語」

そういった根拠のないもの、薄いものを基準にして「正しい」を構築した結果、「真理」をなおざりにして脆く崩れやすい虚構の世界で生きることになります。正しく宗教を理解したとき、今までの価値観から180度転換し、強固な安定した世界を生きることができるようになります。

このように宗教に対して間違った見解を持つに至ってしまった原因はメディアの影響もあるのでしょうが、仏教界の怠慢も原因であるように思います(あんまり偉そうなことをいうと先輩方に叱責されそうですが……)

だからこそ、正しく宗教・仏教を知っていただきたい。大切に受け継がれてきた教えを日々の暮らしに活用していただきたい。そして、少しでも辛いと思うかたがいらっしゃったら、この教えに頼っていただきたいと心から思うのです。偏見をもって避けるのも自由です。嫌なものを毛嫌いするのも自由です。

その自由がご自分を不自由にしないように気をつけていただきたいのです。みなさんは自身で何か偏見があると思いますか? または気づいていますか?

仏陀倶楽部では、 日々の迷いや立ち止まりを、
一人で抱えずに言葉にする場があります。

※登録者2,000名超 / いつでも解除可

監修者 「愛葉 宣明」

僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。

信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」

愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
コラム一覧 → こちら