誰であっても僧侶になれる得度への道をご用意しています。

今月の托鉢だより

今月の托鉢だより

書いた人:竹下暁蓮

得藏寺所属の僧侶・竹下暁蓮さんによる新連載です。毎月、托鉢で各地を歩く中で出会った出来事や気づきをつづっていただきます。内観を実践そのものとして体現するこの連載が、みなさん自身の言葉にするきっかけになれば幸いです。

気候が安定しない6月

札幌の日中は30℃近くまで気温が上がり、托鉢傘がないと頭が焼けそうになります。かとおもえば、曇り空のときは肌寒く、指先まで冷えるほどです。

やはり北海道は広いですね。家々の間隔や道幅が広く、移動に少し苦労をしております。けれども一歩一歩、丁寧に歩めることは有難いです。そして、熊が出没する地域も多いそうなので、なるべく都心部を回らせていただいています。

私は奈良県出身ですので、お寺や仏教にとてもなじみが深いのですが、北海道の方にお聞きするには、「北海道はもともとのアイヌ文化がベースとしてある中で、本土からの侵略を受け歴史も浅いので、古いお寺がなく、仏教が浸透しにくいのでは」というご意見をいただきました。

実際に托鉢に回らせていただいて、宗教に対して閉鎖的だなと感じています。玄関に「宗教お断り」というステッカーが貼ってあるのも面白いです。

そうした中でも、「どうぞお上がりください。」とご自宅に上げてくださり、お茶やお昼ご飯を振る舞って下さるオープンな方がいらっしゃるのもまた魅力的です。

もし、見知らぬ僧侶が訪ねてきたら?

いきなり見知らぬ僧侶が家を訪ねてきて、「托鉢でこのあたりをまわっています。」と言われて、みなさんはどんな対応をなさいますか?

多くの場合、断られる方がほとんどだと思います。そこで交流をしてみようと思われる方はいったい何人いらっしゃるでしょう?

昨今の世の中は人を疑うことが大前提にあるように思います。もちろん、なんでもかんでも信じてしまうのも考えものですが、なるべく人と関わらないでおこうという姿勢のほうが、私は問題だと感じています。

騙されるかもしれない。変なことに巻き込まれるかもしれない。傷つけられるかもしれない。そんなネガティブな「かもしれない」を想定していると、せっかくのよき出会いが台無しになってしまうように思います。

お釈迦様は「托鉢は世界を良くする行為だ」とおっしゃられました。それはどういう意味でおっしゃったか皆様はおわかりになられますか? 

どうして托鉢をすれば世の中がよくなるのか

実際にこのことについては、私も何度も何度も考えました。考え抜いて出た答えが「よし! 托鉢に出よう」だったのです。托鉢は一ヶ月の半分だけですが、なるべく多くの方にその意味をお伝えしたいと考えております。

私にとって托鉢は、歩きながら内観を重ねる時間です。みなさんは、日々のどんな瞬間に、自分自身と向き合っていらっしゃいますか。その気づきを、ぜひブッダレポートとして言葉にしてみてください。私もまた、来月の托鉢でその答えを探してまいります。

北海道 札幌より

札幌

仏陀倶楽部では、 日々の迷いや立ち止まりを、
一人で抱えずに言葉にする場があります。

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監修者 「愛葉 宣明」

僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。

信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」

愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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