サーフィンをしていると、自分の思いどおりにはいかないことばかりだ。
昨日の波は特にそうだった。いい波を待っても来ない。ようやく来ても乗れずに流される。波が大きければ、沖に出るだけでもひと苦労だ。
自分の思いや努力ではどうにもならない場面に、海の上では何度も出会う。自然の力の前に立たされると、人間の計画や期待がいかに頼りないものか、思い知らされる。
浄土真宗では、人は思いどおりにならない存在だと見つめる。その現実を引き受けるところから、ほんとうの歩みが始まる。
だからこそ、波に逆らうのではなく、身をゆだねていく姿勢が大切になる。うまくいかない経験を通して、自分の力の限界が明らかになったとき、そこにはたらいている何かを感じる心が育ってくる。
サーフィンを通して、「生かされている自分」に出会う瞬間がある。波に乗る一瞬の喜びの背後には、自分を超えた大きなはたらきとの出会いが潜んでいるのかもしれない。





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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