休みの日の夜、「明日仕事に行きたくない」と考えて憂鬱な気分になったことがある方は多いのではないでしょうか。この不安な気持ちが単なる「甘え」なのか、それとも「病気」の前兆なのかを自分で判断するのは難しいものです。
この記事では、仕事に行きたくないと感じる原因の見極め方と、今すぐできる対処法について、実体験を交えて解説します。
仕事に行きたくないのは甘えですか?それとも病気のサインですか?

仕事に行きたくないという気持ちは甘えではなく、うつ病などの病気が隠れている可能性があります。特に「吐き気」や「不眠」といった身体的なSOSが2週間以上続く場合は、無理をせず専門機関を受診すべきサインです。
うつ病の主な症状とは?
責任感が強くまじめな人ほど「これは自分の甘えだ」と自分を追い込んでしまいがちですが、以下のような症状が出ている場合は、心の限界を超えている可能性があります。
- 体の不調: 腹痛、吐き気、下痢、締め付けられるような頭痛、めまい、動悸、呼吸困難など。
- 睡眠障害: 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまう(早朝覚醒)など。
- 食欲の変化: 食欲がなく体重が減る、またはストレスで過食になり急激に太るなど。
- 思考力の低下: 本や新聞の内容が頭に入らない、仕事の判断が遅くなる、ミスが増える。
- 感情の変化: 好きなテレビ番組を見ても楽しくない、悲しくないのに涙が出る、すべて自分のせいだと思い込む。
筆者も過去にうつ状態になった経験があります。当時は「近所のスーパーで店員や客が自分の噂話をしている」ように思えて買い物が怖くなり、人のいない野菜の無人直売所だけで生活していました。その結果、体重も大きく減少しました。また、睡眠に関しても、寝てから2時間程度で目が覚めてしまい、その後まったく眠れない日々が続きました。
このように、普段と違う行動や体調の変化が現れたときは、心療内科や精神科に相談することをおすすめします。
「甘え」と「病気」をどう見分ければいいですか?
明確な線引きは難しいですが、「休日に趣味を楽しめるか」がひとつの目安になります。 仕事の日だけでなく、休日もベッドから起き上がれない、好きだった趣味をする気力がわかないという場合は、うつ病の初期段階である可能性が高いです。一方で、休日は元気に外出できるが、日曜の夜だけ憂鬱になる場合は、一時的なストレス反応(サザエさん症候群など)の可能性がありますが、放置すると悪化することもあるため注意が必要です。
仕事に行きたくないときはどうすればいいか?

まずは心療内科などで専門家の判断を仰ぎ、状況に応じて「休職」「異動」「転職」といった環境を変える手段を選んでください。精神論で乗り切ろうとせず、物理的にストレス源から離れることが最も効果的な解決策です。
専門家の診断を受ける
「精神科は敷居が高い」と感じる方は、まずは心療内科や、企業の産業医に相談するのもよいでしょう。 治療には、カウンセリングや薬物療法(抗うつ薬など)が一般的です。ただし、薬には合う・合わないがあります。
以前、筆者がクリニックで処方された薬を飲んだ際、お年寄りのように歩幅が狭くなり、足がうまく前に出ないという副作用が出たことがあります。「おかしい」と感じてすぐに服用を中止し、医師に相談しました。このように、医師の指示に従いつつも、自分の体の反応をよく観察し、違和感があればすぐに伝えることが大切です。
物理的な環境を変える(引っ越し・異動)
通勤ストレスが原因であれば、会社の近くへの引っ越しも有効です。 筆者は以前、片道1時間半かけて通勤していましたが、睡眠不足で限界を感じ、会社から電車で20分の場所に引っ越しました。通勤時間が往復2時間以上短縮されたことで睡眠時間が確保でき、体調が劇的に改善しました。 また、人間関係が原因であれば、人事部へ異動願いを出すのもひとつの手です。部署が変われば、転職したのと同じくらい環境が一変し、悩みが解消されることも少なくありません。
休職して療養する
心身ともに限界がきている場合は、休職制度を利用して自宅療養に専念しましょう。有給休暇を数日使うだけでは根本的な回復は難しいため、医師と相談の上、数ヶ月単位でしっかりと休むことをおすすめします。 療養中は、生活リズムを整えたり、復職支援プログラム(リワーク)を活用したりして、焦らず社会復帰の準備を整えます。
転職を検討する
今の職場では希望が見えない場合、思い切って転職するのも選択肢です。 人間関係に疲れた方には、人とあまり関わらない仕事もおすすめです。筆者はかつて遺跡発掘の仕事をしていましたが、体を動かす作業が多く、夜はぐっすり眠れました。また、図書館の書庫整理やポスティングなど、ひとりで黙々とできる仕事は、人間関係のストレスが少なく精神的に楽でした。
現在はフリーランスのライターとして働いていますが、組織に縛られない働き方は、感情の波があるタイプの人に向いていると感じています。
月曜日の朝、仕事へのモチベーションを上げる方法はありますか?

『「好きな音楽を聴く」「仕事後のご褒美を用意する」「早起きして余裕を持つ」といった小さな楽しみや習慣を作ることで、気持ちを切り替えることができます。脳の仕組みをうまく利用して、憂鬱な気分をコントロールしましょう。
通勤中に気分を変える工夫
- アップテンポな音楽を聴く: ドーパミンが放出され、テンションを上げることができます。
- リラックスできる音楽を聴く: ゆったりした曲はオキシトシン(幸せホルモン)の分泌を促し、穏やかな気持ちになれます。
「ご褒美」を設定する
「今日の仕事が終わったら、気になっていたスイーツを買う」「週末は映画を見に行く」など、楽しみな予定を入れておくと、それを目標に頑張ることができます。
生活リズムを朝型に変える
ギリギリまで寝ていて満員電車に駆け込むと、出社するだけで疲労困憊してしまいます。少し早起きをして、すいている電車で座って通勤したり、カフェで一息ついたりするだけで、心に余裕が生まれます。 また、朝食に消化のよい果物をとるのもおすすめです。「ナチュラル・ハイジーン」という健康法では、午前中は排泄の時間とされており、消化に負担をかけないことで体と脳がすっきりしやすくなります。
悩み事を書き出して手放す
寝る前に「明日嫌だな」と考えてしまうときは、その不安を紙に書き出してみてください。脳内の記憶スペースから外部に吐き出すことで、頭の中が整理され、安心して眠りにつきやすくなります。
仕事に行きたくないほどの苦しみを感じているとき、それは仏教でいう「四苦八苦(しくはっく)」の状態かもしれません。この苦しみの根源を知ることで、心が軽くなるヒントが得られるかもしれません。
仕事に行きたくない気持ちが続く場合は、ひとりで抱え込まず、専門家や信頼できる人に相談してください。あなたの心と体を守ることを最優先に考えましょう。
仕事に行きたくないとお悩みの方は、仏陀倶楽部で解決のヒントを見つけてみませんか?

仕事に行きたくないと思われる方は、仏陀俱楽部のWebサイトをチェックしてみてください。きっと、解決するためのヒントが見つけられるはずです。
参考:厚生労働省:こころの耳





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明のコラムはこちら