介護の苦悩と「子供」であることの許し
得度式を行っていただき、晴れて法名を頂きました。長年の介護による葛藤を抱えていた私にとって、得度式は単なる儀式以上の意味を持つことになりました。
仏陀倶楽部 愛葉代表から得た救い
得度式では、仏陀倶楽部 愛葉代表より私と同じ介護に関するお話(同じと表現して失礼ですが)をしてくださり、本当に心が軽くなりました。実は、私は式に出席していいのだろうかと深く悩んでいました。今、自分の親でさえ怒りを我慢しているのに、心が全く狭いままで良いのだろうか、と。
いろいろな方の日々の学びを拝見し、心を広く持とうと毎日を過ごしていますが、介護の現場で沸き起こる感情のコントロールに限界を感じていたのです。
認知症の母への苛立ちと自己嫌悪
娘として、子供として、母が父の悪口や、大好きだった祖母の悪口を毎日聞くことに限界を感じていました。ある時、「母に愚痴しか出てこないの?」と苛立ちをぶつけてしまい、母の表情が曇り悲しい表情をしたのを見て、大人げない自分を恥じて心が痛くなりました。母は認知です。
悪口、愚痴を何度も何度も言うのも認知症から来ると分かってはいるのですが、感情的に受け止めてしまう自分を責めていました。
そのことを愛葉代表に聞いていただき、「子供なんだから、子供でいいんですよ」と言っていただきました。その言葉に、そんなに力入れなくていいんだ、子供なんだから親に甘えていいんだと、心が軽くなりました。
介護の葛藤と仏教の実践
介護は育児より大変です。大人対大人なので、感情的な負担が大きくなりがちです。しかし、愛葉代表からいただいた教えは、自分自身の感情を否定せず、まず「子供」という立場を受け入れることの大切さを教えてくれました。
言い方は考えなくてはいけませんが、これからは母の悪口、愚痴を全部聞いた後に、母の頑張りを伝えつつ父や祖母のいいところを、楽しかった思い出を含め語り合えればと思っています。これは、介護という厳しい現実の中で、仏教的な「慈悲」の実践へと繋がる一歩です。
母が私のことを分からなくなるまで、お互いの幸せを探していこうと思います。






















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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