書いた人:レーン由香
オーストラリアでの行政手続きの中で、連絡の行き違いや予約変更がうまく伝わらず、何度も同じ説明をしなければならない状況が続きました。苛立ちそうになる場面で思い出したのが、日頃学んでいる「八正道」です。本レポートでは、怒りに流されず、正しく見て、正しい言葉で伝えようとした日常の実践がつづられています。
手続きの行き違いに戸惑う
オーストラリアでは、離婚していなくても別居状態にあれば、シングルマザー手当など、手厚い補助を国から受けることができます。それはとてもありがたいのですが、その手続きの対応がスムーズにいかず、イライラしてしまいそうになった出来事がありました。
私はシングルマザーになる前からずっと仕事をしていますし、行政もそれを把握しています。オンラインでの申請など、初めてでわからないことは直接センターに行って問い合わせたのですが、半年も経ってから、必要な手続きがされていないとメールや電話が来るようになりました。
私の都合に関係なく面談の予約がされていて、仕事をしているので時間と曜日を変えてほしいとキャンセルしたのですが、その連絡がちゃんと通っていなかったのか、「面談に来ないと補助を止めます!」とまたメールが来ました。
職業サポートセンターのようなところなので、本来は行く必要がないのですが、補助を受けている以上、一度は面談しないといけないようでした。
苛立ちそうなときに思い出したこと
「行きません」と拒否しているわけではないのに、なかなかスムーズにいかないこの流れ。毎週毎週、電話で同じことを話してお願いしているのに、まったく話が通っていませんでした。
これは私の英語力の問題ではありません。さすがに私も電話越しに苛立ちをぶつけてしまいそうでしたが、ここでひと呼吸して、「八正道」を思い出しました。
この状況を正しく見て考えて、怒りの言葉を使うのではなく、正しい言葉で何度でも相手に伝える。心を安定させて、相手の話もちゃんと聞く。
落ち着いて確認を重ねる
また何度も電話するのが嫌だったので、最後の電話ではとにかく落ち着いて、もうミスが起こらないように質問し、何度も確認をしました。
オペレーターの方も親切な対応でした。この日のうちに面談先のセンターの方とやっと直接話せて、無事に希望期日の予約ができました。
そんなに難しいことではなかったのですが、この件が落ち着くのに1カ月もかかりました。少し気疲れしましたが、日頃の学びのおかげで、最終的に穏やかに解決できたと思います。
今後も感情に流されることなく、八正道の精神で日々過ごしていきたいです。



















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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