誰であっても僧侶になれる得度への道をご用意しています。

もう悩まない!心理学と行動科学から学ぶ「自分を変える」実践ガイド

自己分析からわかる性格と自分を変えるために必要な方法

自分を変えるためには、まず自分が何者なのかを知る必要があります。

この項目では、自分を分析しつつ、新しい自分に変わるために必要なものを見つける方法を紹介します。

  • 過去の自分を客観的に見つめ直す人生の棚卸し
  • 現在の自分を客観視するジョハリの窓
  • 未来の自分を具体的に描くビジョンボード

過去の自分を客観的に見つめ直す人生の棚卸し

自分を変えるには、まず今の自分を知ることが不可欠です。人生の棚卸しは過去の自分を分析するにおいて避けては通れません。
まずは、過去の成功体験を客観的に振り返りましょう。その時、あなたが発揮した強みや価値観が、変化を起こす上での重要な土台となります。

同時に、失敗や挫折の経験も分析します。なぜうまくいかなかったのか、その原因を掘り下げることで、変えるべき弱みや課題が明確になります。
過去の出来事をしっかりと見つめ直すことで、漠然とした「変わりたい」という願望が、具体的な目標と行動へと変わるのです。

現在の自分を客観視するジョハリの窓

過去の自分を客観的に分析した後は、現在の自分も同様に分析しなければいけません。現在の自分を分析するのに有効なのがジョハリの窓という心理学モデルです。

ジョハリの窓は、「自分から見た自分」と「他人から見た自分」の認識のズレを知るためのフレームワークです。自分の強みや弱みを自分で認識するだけでなく、信頼できる第三者に自分の印象や改善点を尋ねることで、自分では気づかなかった盲点の窓や未知の窓を発見できます。

新たな窓の発見が、変化の方向性を具体化し、他人との関わり方を変えるための大きなヒントとなるのです。

未来の自分を具体的に描くビジョンボード

過去と現在の自分をしっかり分析できたら、未来の自分を明確に描く作業に進みます。未来の自分を描く時の強力なツールがビジョンボードです。

ビジョンボードは、理想の仕事、人間関係、ライフスタイルなどを象徴する写真や言葉を一枚のボードに集約するものです。「漠然と変わりたい」ではなく「どんな自分になりたいか」を視覚化し、目標を潜在意識に深く刻み込みます。

ビジョンボードを日常的に目にする場所に置くことで、脳はその実現に向けた情報や行動を無意識に探し始めます。ビジョンボードは明確な目的地を設定し、自己変革のエネルギーを持続させる効果があります。

自分を変えるために必要な3つのマインドの変化

自分を変えるには、根本的な考え方も変えなければいけません。
自分を変えるために必要な3つのマインドの変化を紹介します。

  • 「固定マインドセット」から「成長マインドセット」へ
  • 「他者比較」から「過去の自分との比較」へ
  • 「完璧主義」から「完了主義」へ

「固定マインドセット」から「成長マインドセット」へ

根本的に自分を変えるには、思考の土台であるマインドセットの転換が不可欠です。

固定マインドセットは、能力や才能は生まれつきで変わらないと信じ、失敗を避ける考え方です。これに対し、成長マインドセットは、能力は努力や経験によって伸ばせると信じ、失敗を成長の機会と捉えます。

成長マインドセットに切り替えることができれば「〜だから無理」という諦めの気持ちがなくなります。

マインドの切り替えは、諦めの思考から「どうすればできるか」という前向きな思考に変わる大きなポイントです。自分を変える旅路において、マインドの転換は欠かせません。

マインドを変える方法

成長マインドセットへの切り替えは、日々の思考の癖を変えることから始まります。

変えるべき癖を一覧表にまとめてみました。

「まだ」を口癖にする「私にはできない」という固定マインドの声が頭に浮かんだら、意識的に「今はまだできない」と言い換えます。いつかはできるようになると、脳に認識させる作業の一つです。
結果よりもプロセスを重視する失敗しても結果に落ち込まず、挑戦した努力とそこから何を学んだかに焦点を当てて自分を評価します。
小さな成功体験を積む高い目標だけでなく、スモールステップを設定し、達成するたびに自分を認めます。この成功の積み重ねが「やればできる」という確信を強固にします。

ポイントは、困難を成長のチャンスと捉える思考です。自然と成長マインドに変わるように日々心がけていきましょう。

「他者比較」から「過去の自分との比較」へ

自分を根本的に変えるには、他人と比較してしまう思考をやめなければいけません。

他者との比較は、モチベーションを下げるだけでなく、「自分はダメだ」という固定マインドを強化してしまいます。

他者と比較する代わりに、過去の自分を比較対象にしましょう。あの人より優れているかではなく、今日の自分が昨日の自分より成長しているか、という方向に意識を向けます。

小さな進歩でも、過去の自分との差を実感することで、自己肯定感と継続力が養われます。この習慣こそが、着実な自己変革を可能にする、最も健全なマインドセットです。

マインドを変える方法

他者比較から過去の自分との比較に考え方を切り替えるには、日々の記録と肯定がカギになります。

マインドを変える方法を一覧表にまとめました。

今日の自分を褒める習慣をつける毎日寝る前に、その日に「できたこと」を3つ書き出します。内容は他人から見れば些細なことでも構いません。できたことを確認し、自分を褒めましょう。
成長の証を意識する過去の日記や記録を見返し、過去の自分にはできなかったことが今できている点を探します。「以前よりスムーズにできた」「前は諦めていたが、今日は続けた」といった進歩を言語化してみましょう。

自分の成長を客観視できるようになると、成長を点ではなく線で捉えられるようになります。次第に自己肯定感が高まり、他者の成功に左右されない強いマインドが育まれるでしょう。

「完璧主義」から「完了主義」へ

自分を変えたいと思うとき、完璧主義は大きな障害となります。完璧でなければ意味がないという考えは、行動の開始を遅らせ、挫折を招きます。

必要なのは、完了主義への移行です。完了主義は「完璧さ」よりも「まず終わらせること」を優先するマインドセットです。

60%の完成度でも、とりあえず一歩踏み出し、フィードバックを得て修正を繰り返しつつ完成に近づけていきます。

まずは完了させるという習慣は積極的な行動への第一歩です。完璧を意識して動けずにいるよりも、まずは動いてみる方が良い結果を招くことが多いです。

マインドを変える方法

完璧主義を抜け出して完了主義へマインドを移行させるには、一歩目のハードルを下げることが大切です。

マインドを変える方法を一覧表にまとめてみました。

着手のための5分ルールを設けるどんなタスクも「たった5分だけ取り組む」と決めます。完璧でなくても、手を付ければ完了です。小さな積み重ねが、やがては大きな継続へとつながります。
プロトタイプ思考を取り入れる最初から完成を目指さず「とりあえず60%の完成度」を目指します。その後、修正と改善を繰り返すことで、より完成に近づけていきます。昨今のアプリなどデジタル製品は、プロトタイプ思考でリリースされるケースが多いです。

質よりも着手と完了を優先する完了主義こそが、行動の連鎖を生み出し、結果的に大きな変化へと繋がります。

3日坊主を乗り越える!継続のためのヒント

自分を変えるためには、継続した取り組みが必要です。何をやっても続かない人は、取り組み方を変えてみましょう。

本項では、3日坊主になりがちな人に取り組んでほしい継続のヒントを紹介しています。

  • 継続しやすい環境を作る
  • 報酬の設定
  • 仲間を見つける

継続しやすい環境を作る

何かを継続するには、意志の力に頼るのではなく、継続しやすい環境を作ることが極めて重要です。

これは行動科学でいう「環境デザイン」という考え方に基づくものです。

例えば、朝の読書を習慣にしたいなら、本をベッドサイドの目につきやすい場所に置いておく、筋トレを始めたいならウェアを前日の夜に準備しておくなど、行動への障壁を極限まで低くします。

逆に、やめたい習慣がある時は、その習慣につながるものを遠ざけましょう。やらざるを得ない環境を作るだけで、努力なしに継続でき、三日坊主を防げます。

報酬の設定

モチベーションを維持するために、自分へのご褒美を設定すると継続しやすくなります。報酬の設定は、行動の直後にご褒美を与えることで、脳にその行動を快感と結びつけさせる行動科学の原理です。

目標達成後に大きな報酬を設定するだけでなく、小さな行動ごとにすぐに得られる報酬を設定しましょう。報酬はなんでもかまいません。具体的には、5分勉強したら好きなコーヒーを飲む、筋トレを終えたら楽しみにしていた動画を見るなどがあります。

報酬設定の仕組みは、行動を「やらなければならないこと」から「やりたいこと」へと変え、三日坊主を乗り越える力になります。

仲間を見つける

共に頑張れる仲間を見つけることは、継続の大きな力になります。
同じ目標を共有できる仲間どうしで目標を宣言する「コミットメント」と、互いに支え合う「社会的サポート」の力を利用します。

目標を共有する仲間がいれば、そう簡単にはサボれません。モチベーションが下がったときもお互いに励まし合い、現状の共有など情報交換ができます。
仲間の存在は一人で目標に向かうよりも、はるかに強い原動力です。SNSのグループなどをうまく活用して目標を宣言し、進捗を報告し合える環境を作りましょう。

自分を変える方法のヒントになる本を紹介

自分を変えるためのヒントやきっかけが欲しい方は、本を参考にしてみてはいかがでしょうか。
より良いヒントが記されている本を4点紹介します。

  • やり抜く力 GRIT(グリット)-人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
  • マインドセット -「やればできる! 」の研究
  • 小さな習慣
  • エッセンシャル思考

やり抜く力 GRIT(グリット)-人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

本書は、成功は持って生まれた才能ではなく、情熱と粘り強さからなる究極の能力「GRIT」によって決まることを、科学的視点から解き明かした本です。
困難に直面しても諦めずに目標を追求する力が、人生のあらゆる成功に不可欠であるかを具体的に解説しています。

自分には才能がないと諦めがちな人は、この本を手にとってみてはいかがでしょうか。この本では、GRITの具体的な育て方や、三日坊主を克服して長期的な目標を達成するための実践的な行動指針を与えてくれます。

マインドセット -「やればできる! 」の研究

本書は、スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック教授が提唱する「成長マインドセット」と「固定マインドセット」の違いを解説する心理学の古典です。

本の内容では、人の能力は変えられないと信じる「固定マインド」が、いかに成長を妨げるかを指摘しています。停滞を招く固定マインドを、努力や学習で能力は伸びると信じる成長マインドに切り替えることこそが、成功と幸福への鍵だと主張しています。

「成長したいものの、気持ちが追いつかない」という方にはおすすめの一冊です。挑戦を成長の機会として捉え直すための具体的な思考法が詳しく紹介されています。

小さな習慣

本書は、どんな人でも新しい習慣を身につけることができる、行動科学に基づいた実践書です。紹介されている実践方法では、強い意志力は必要とされていません。

著者は、行動のハードルを極限まで下げた「バカバカしいほど小さな習慣」から始めることを推奨しています。小さな習慣により、やがては脳が抵抗感を感じなくなり、行動を自動化できる、という方法です。

小さな習慣からスタートする方法は、三日坊主で終わってしまう人にピッタリです。完璧さよりも継続に価値を置き、無理なく新しい自分を作り上げるための具体的な手順を教えてくれます。

エッセンシャル思考

本書は「より少なく、しかしより良く」という考え方に基づき、人生において本当に重要なことを見極め、エネルギーを一点集中させるための指南書です。

あれもこれもと、多くのことに手を出して疲弊する非エッセンシャル思考を捨て、これは絶対にやらなくてはならないか?という問いで物事を判断するフレームワークを提唱しています。

目標がすでに決まっていて、そのために何をやるべきか迷っている方には、本書が良い助けとなるかもしれません。
自分の目指す目標に直結することにだけ集中することで、効率的かつ効果的に自己実現を達成できます。

自分を変えるヒントは仏教にあります|仏陀俱楽部を除いてみませんか?

行動心理学などで立証されている内容は、仏教の教えに通じるものがあります。例えば、成長マインドセットの思考は、今の自分は固定されたものではなく、必ず変えられるという仏教の諸行無常という概念と同じです。
また、自分を客観視して新たな自分を見出すという方法は、私という執着を捨てて変化を促す「諸法無我」に通じるものがあります。

自分を見つめ直して新たな自分に出会いたい、と考えている方は、仏教の教えが詰まった仏陀俱楽部を除いてみませんか。仏教の真理を知って人生を変えるのに修行は必要ありません。仏教の知性で新たな人生の扉を開いてみましょう。