『仏陀経営』の教えを実践し、私は毎朝の出社前に「人生は思いどおりにならない」と唱えることから始めました。
メールトラブルや会議の急な変更に直面すると、かつてなら苛立ちを覚えましたが、「無我」の視点で自分の感情を客観視し、深呼吸すると冷静さが戻り、建設的な対応ができるようになりました。
ある日、同僚との意見対立では「中道」を意識し、自分の主張と相手の主張の狭間に立つことで、双方が納得できる解決策が見つかりました。
さらに、部下への指示では「競争しない働き方」を促し、チーム全体のコミュニケーションが円滑になり、生産性も向上しました。
プライベートでは、休日の買い物で本当に必要なものだけを選ぶようになり、無駄遣いが減ったことで心の余裕が生まれました。
これらの体験を通じて、仏教的マインドセットは単なる理論ではなく、日々の意思決定と行動を支える実践的な道具だと実感しています。
また、取引先からの急な要望にも「一切皆苦」の心持ちで臨むと、柔軟な提案が生まれ、信頼関係が深まりました。
自己中心的な判断を手放す無我のリーダーシップは、部門横断プロジェクトでもチームを一つにまとめ、成果達成につながりました。
これらの実践から、仏陀の「中道」は私の日常と経営の両面で、揺るがない指針となっています。

















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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