書いた人:梅田和代
嫌なことを無理に引き受けるのではなく、「今どう感じるか」を自分に聴くことから、仕事中の動き方が少しずつ変わっていく。本レポートでは、サービス業の現場での小さな自己対話を通して、我慢や罪悪感から離れ、自分が気持ちよく動ける順番を見つけていく実感がつづられています。
まず、自分に聴いてみる
我慢こそ猛毒になる。嫌なことは、補わずに放置していい。「嫌なことはしなくていい」と聞いたとき、最初は「できそうにない」と思いました。でも、それでもOKなのだと思います。
まずは、今どう感じているのかを自分に聴く。私の場合はサービス業なので、仕事に入る前に「一旦トイレに行こうかな」「お水を一口飲んでから表舞台に行きたいかも」と感じることがあります。それもOKにします。
そうしているうちに、いつもの仕事の手順が展開していきます。同僚はテキパキと動いていて、新人はちまちまと作業をしている。その様子を見ながら、私は自分に聴きます。
「私はどこから仕事をしたいのか」
フォローすべきなのか。同僚の勢いに乗るべきなのか。そう考えてしまう自分もいます。それもいったんOKにして、もう一度、「私はどの仕事からしたいのか」と聴いてみます。
そして、直感で「それからが良い」と思ったものからやり始めることを、自分に許可します。
正解探しをやめてみる
注意をされることがあっても、シチュエーションはそれぞれ違います。さらに、十人十色の思考があります。そこに正解を探し続けることを、私はやめました。
すると、「あれ、私がこれをしたら、周りは流動的に別の流れをし始める」と気づきました。そうか。私は、したいことから始めればいいのだと思いました。
以前の私は、したい仕事の前に、新人の心配にフォーカスしていました。そのため、本来したい仕事ができなかったり、見つからなかったりしていました。自分に「すべきこと」しか聞いていなかったのだと思います。同僚の勢いにも疲れていました。
でも今は、「ありがとうございます」を多く受け取れる存在感になったように感じます。なぜか、したい仕事が気持ちよく終わるのです。私一人が1時間でこなせる偉業は、小さなことだけです。だからこそ、これはお互い様なのだと知ります。
「やってくれたんだね。ありがとう」
そう感じられるようになると、周りを気持ちよく手伝える自分になっていきます。自己満足で最高です。承認を求めるのは、少しおこがましいのかもしれません。アイコンタクトやツーカーで仕事ができたら、やっぱり気持ちいいです。
一ミリの余白から始まる
そのためには、余白が必要です。水を飲んだからかもしれない。一旦トイレに行ったからかもしれない。そんな一ミリの余白が、自分を整えてくれます。
私は、自己満足を育む実践をおすすめします。常に自分に聴くのです。
「今、どう感じるか」
「水を飲む?」
「一旦トイレに行く?」
そんな些細な自己対話から始まります。今は、すべてです。過去から見た未来に、私たちはすでに居るのだと思います。未来の私は、好きなことだけを見つめていきます。
嫌なことは放置していい。それをしたい人がやります。そこに罪悪感を持たなくていいのです。平気な人が来ます。気づいたら、得意な人や専門の人が片付けてくれます。「ありがとう」と感謝すればいい。
私の修行は、アクティブに実践することです。実践、実践、実践。もう、効果しかありません。


















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
愛葉宣明 著 『仏陀経営』ほか
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