Report by 釋 嘉祥
家族からの贈り物と、私に走った「衝撃」
今年はたくさんの幸せを感じられた1年だと感じています。それは、私の喜びを家族が丸ごと叶えてくれていたことに気づいたからです。
私にはとても大好きなピアニストさんがいます。YouTubeで流れ、衝撃が走り、まるで恋をしているような気分。若かりし頃に、周りは好きなアーティストにゾッコンでウキウキしたのを眺めては、私はそこまで夢中になれる人はまだいないなと、羨ましく思っていたほどでした。
数年前からそのピアニストさんのコンサートは、行かせてもらっています。今回は、家族が国家試験合格のお祝いにとプレゼントしてくれて、クラシックの王道たる名曲ばかりを演奏してくれるのです。それだけで、よかったのです。
コンサートが教えてくれた「幸せの実感」
当日は、席が少し離れているからと、双眼鏡を借りてくれたり、『服は何にする?』と、私の想像を掻き立て、ワクワクするように一緒に喜んでくれました。とても幸せな時間を過ごせることに心から感謝しています。
喜びの共有が生み出す相互の幸せ
思えば、人の喜びを感じ、自分事のように嬉しいのは、私も同じで、同じことを周りの人にしていたのかもなと、自分を認めるきっかけになりました。この気づきこそが、人生における大きな内観です。
日々の小さな出来事の中で、他者の喜びを自分の喜びとして受け取る。そして、自分の喜びが他者にも影響を与え、喜びの共有の連鎖を生み出しているのです。
「私の喜び」は「みんなの幸せ」へ:仏教的な気づき
この体験を通じて、自分の幸福が他者の献身によって成り立っていること、そしてその感謝の念こそが、さらに周囲を幸せにすることを実感しました。私の喜びはみんなの幸せ、みんなの喜びは私の幸せです。これはまさに、仏教の教えが説く相互扶助の精神であり、日常の中で感謝を実践するということ。この一年、家族という最も身近な存在から、人生を豊かにする深い仏教的な喜びの共有の教えを学ばせてもらいました。


















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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