愛葉先生の『あなたはもっと報われていい』を読んで強く感じたのは、「自分の人生を本当の意味で変えるためには、今の自分の中にある“余分な何か”を手放すことが必要だ」ということでした。
これまで私は、「強くあらねばならない」「嫌なことや人に対して抵抗してでも自分と大切な人を守る」という意識を貫いてきました。振り返ってみると、それは私にとってある種の“防衛力”でもあったのです。しかし、本書のメッセージを噛みしめながら考えてみると、近ごろ感じている弱さや優しさは、実はそれまでの“強い対抗心”を手放す過程で生まれた自然な変化なのかもしれないと気づかされました。
以下では、私が体験している変化と、本書から得られた学びを5つのエッセンスに沿ってご紹介します。
- 人生を変えたいと思うタイミングと、実際に人生が変化するタイミングは一致しない──そんなときは余分な「何か」をやめる
「変わりたい」「もっと良くなりたい」と思っても、なかなか実際には変化が訪れないときがあります。私の場合は、「嫌な人やストレス源に対して必要以上に構えること」が“余分な何か”だったのだと思います。愛葉先生は、変化を加速させるには、新しいことを増やすよりも「手放すこと」が大切だと教えてくださいました。実際に私も、今は大きな脅威を感じなくなった分、そのように構える必要はないと気づき、少しずつ気持ちを緩め始めています。
- 「いつか」はやってこない──だから今を生きる
昔から「もっとお金を稼いだら」「さらに上を目指そう!」といった未来志向でビジネスに邁進してきました。しかし、愛葉先生は「いつかではなく今だ」と強調しています。私も“いつか”を待たずに、今この瞬間に自分を少し甘やかす部分があってもいいのではないかと考えるようになりました。今この瞬間を生きるからこそ、ここまで全力で頑張ってきた自分をいたわり、弱さと優しさも受け入れられる気がしています。
- 人生はあなたの思いどおりにはならない
「自分はいつまでも揺るぎなく強いはずだ」と思い込んでいましたが、体力や気力は年齢や状況によって変化し、意図せず弱さを感じることもあります。愛葉先生は、思いどおりに進まないのが人生の常であり、それを無理に変えようとするよりも、受け入れる柔軟性が大切だと語られています。私もこの感覚を素直に認め始めたとき、気持ちがとても軽くなりました。
- 自分ではどうにもならないことへのこだわりをやめる
私が嫌な人間やストレスに対して強く反発してきたのは、そこに脅威を感じ、自分や大切な人を守りたいと思っていたからなのだと思います。しかし、すべてを思い通りにコントロールするのは不可能です。愛葉先生は、「自分ではどうにもならないことへの固執を手放す」大切さを説いてくださいました。いまは金銭面をはじめとした不安が減ったため、無用な抵抗心を抱く必要も少なくなり、自分のリソースをより穏やかに使えるようになっています。
- 今ある自分にさらに“プラス”しようとするのではなく、つらい努力やガマンを手放す
愛葉先生が一貫して強調されているのは「むやみに頑張るのではなく、不要な我慢を手放す」という点です。かつては「強さを維持しなければならない」と考えていた私ですが、そのためには絶えず気を張り続ける必要がありました。いま感じている弱さは、“過度の我慢を続ける生き方”をやめようとするからこそ生まれたものであり、むしろ健全な変化なのだと気づかされたのです。そこにこそ、自分らしさを解放し、本当に報われる生き方があるのだと感じました。





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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