書いた人:レーン由香
親鸞聖人の言葉を手がかりに、自分の中にある煩悩とどう向き合うかを見つめたレポートです。夫との別居後に揺れ動く感情をたどりながら、消そうとしても消えない思いを否定せず、仏教を学ぶことで少しずつ整えていこうとする実感がつづられています。感情に振り回されない生き方を、生活の中で考えます。
煩悩とどう向き合うか
今、親鸞聖人の本を読んでいます。
厳しい修行を積んでも、心の中の煩悩は消えることがなく、怒り、欲望、嫉妬、虚栄心といったものが、修行を重ねるほどかえって鮮明に見えてきた。親鸞聖人は、自分のことを煩悩具足の凡夫と呼びました。そして、「煩悩を持つことは、むしろ人間らしい」と言いました。
私自身も煩悩だらけです。それを消し去ることができる気もしません。むしろ、それに気づき、受け入れ、考えて対処する方法を学んでいく方が、私にはしっくりくる気がします。
別居してから見えてきた感情
夫と別居してから、今までの出来事をいろいろ思い出してしまい、マイナスの感情、怒りや嫌悪感の方が強く出てしまうことがあります。今の生活の方が幸せなはずなのに、気分が落ち込む時もあります。
この16年間、生活スタイルは違いましたが一緒にいたので、そう簡単には私の感情も落ち着かないのだと思います。毎週顔を合わせますし、息子が高校を卒業するまでは、何かしら関わっていかなければなりません。
何か引っかかることがあるから、堂々巡りのような感情になる気がするので、しばらくとことん考えてみようと思いました。負の感情はまだいっぱいありますが、感謝の気持ちも今は持てるようになってきています。それは、私が夫といることが幸せではないと、夫が気づいてくれたことです。
左右されない生き方へ
縁あって夫婦になれたことに意味があると、私は思いたいですし、今の別居にも意味があると思います。私が今するべきこと。「べき」という言い方が正しいのかはわかりませんが、それは「正見」「正思惟」「正念」「正定」だと思います。
仏教を学び、生活に活かすことで、煩悩を持っていてもそれに左右されないようになることが、私のこれからの人生のあり方になっていくのだと思います。
















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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