私には、他界した母親とほぼ同年代の友人がいる。
一人はリトアニアの方で、あと二人は日本の方。彼女たちとは、仕事の用事で訪れた展示会の会場で知り合ったのだが、なぜか仕事とは全く関係なく、自然と交流が始まったのである。
リトアニアの方は、20年以上にわたり、年に1回の出張で来日を繰り返していたのだが、先日、その最後の出張で日本を訪れた。仕事が終わり、打ち上げの席でのこと。そもそも、彼女たちがどのように出会ったのかを初めて聞いて、私は非常に驚いた。
なんと、今や“死語”になりつつある「ペンパル」がきっかけで出会い、しかも東西冷戦が終結したからこそ、出会えたのだという。
ソ連の崩壊によって、リトアニアの大学に“敵国語”とされていた英語学科が創設され、その1期生が友人の娘さん。現在は高校の英語教師をしているそうだ。
そのほかにも、まるで歴史の証人のような興味深い話題が次々と語られた。
ウクライナでの紛争が終わる気配のない現在。彼女たちが出会った頃から、時代は確実に後退しているように思える。しかし、かつて私たちは、あの東西冷戦を終わらせることができた。
だから私は、絶対に時間を巻き戻して、平和な日常を取り戻すことは可能だと確信している。
思いがけない形で、改めて「平和」について考えさせられた出来事であった。





















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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