人は、嬉しいことや楽しいことがあったり、癒されるものを目にしたり耳にしたりすると、自然に笑顔になります。これは本能的なものなので、あまり意識していなくても起こる生理的現象です。
その笑顔によって、周囲の人たちも嬉しく楽しい気持ちになり、笑顔が伝染して行くこともあります。これも笑顔の効用の1つです。
笑顔の効用でもう1つ重要なのは、笑顔によって自分の脳を騙すことができるということです。
今ひとつ気持ちが上がらず沈んでいる時、何だか無性に悲しくなってしまった時に、自分で意識して笑顔を作ると、何か楽しい気持ちになれる時があります。
笑顔を作ることによって、「今自分は楽しい」と脳が錯覚してくれるというのが、医学的・生理学な定説です。
スポーツ選手や芸能人が、大事な本番の会場に出る前に、鏡に向かって笑顔を作って自己暗示をかけているような場面を見ることがあります。あれなどは、正に脳に「自分は楽しめる! 自分はできる!」という信号を送っているのだと思います。
一方で、無理に笑顔を作らなくてもいい場面もあります。悲しい時は思い切り泣けばいい。怒りを感じた時は(相手にぶつけずに何らかの方法で)うまく発散すればいい。
自分の感情を正直に全部吐き出してしまった方がいい場面もあるでしょう。そんな時に、無理に笑顔を作って感情に蓋をしてしまうと、一層辛く苦しくなって耐えられなくなってしまいます。
人間関係の構築や、自分の精神状態をコントロールするのに、笑顔の効用はとても大きいと思います。そのことをきちんと理解した上で、日々の生活を送って行くことが重要なのだと思います。

















僧侶、著述家、宗教法人得藏寺 代表役員
愛知県名古屋市出身。浄土真宗大谷派である名古屋大谷高校業後、20歳で独立起業。自動車販売業、美容事業、飲食事業、リサイクル事業と、次々に事業を立ち上げる。
独立起業後10年を経て自身の中に湧きあがる疑問と向き合うため、事業を整理し、ヨーロッパを中心に世界30カ国以上を旅する中で、多くの宗教や文化、習慣や常識の違いに触れる。
「人は生きているだけで毎日が修行」という考えに至り、時代が変化しても自然淘汰されない“在り方”を仏教に見出す。
現在は誰もが「得度」し、僧侶になれる機会を提供している。
信念は、「人生を変えるのに修行はいらない」
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