私は、ずっと看護師をしていた。色々なことを経験するなかで、やり切った思いもあり、今はカウンセラーとして話を聴いたり施術をしながら、私の経験を話したりしている。
昔から話を聞く事が多かった。というか、自分の意見を言えなかった私だから、言葉にしてみたかったことがたくさんあったことに、カウンセラーを始めて気づく事がたくさんあったのだ。
痛み、辛さ、笑顔、温もり…。話を聞く事が多かったわたしは、実は話をするのが怖かったことに気づいた。イメージや雰囲気を感じ取り、感覚的なお話をしてもわかってもらえない…伝えられない…。そんな風に貝になってしまう事が、ほんの少し、まだ残っていることに気がついた。
私の経験や思いを話すと、感情を乗せてくれたり、もっとわかりやすく、わたしの言いたかったこと伝えたかったことを答えにしてくれる人がいる。もうひとりの自分を見てるよう。
だから、お金をいただき提供するものだからこそ、全てを惜しみなく提供するために、しなければならないと思う事をやめて、私の事を話している。
昔見ていた世界よりも、とても優しい世界に感じている。生きているうちに、私の足りないことばを紡いでくださる人に、たくさんありがとうを伝えていきたいと思う。